細谷さんのこと

細谷さんが療養・休業を発表されましたね。

こういうときこそファンがどっしり構えてなきゃいかん!と思うのに、やっぱり動揺するし心配する。してしまう。

 

春アニメが発表されて、めずらしく今季は細谷さんの出演作品数が抑えめだな〜。劇場作品とかナレーションとか、何かあたらしい仕事の予定があるのかな?なんて超前向きな妄想をしていました。

でも、考えてみれば、進撃二期はライナー無双だし、スタミュでは唄って踊ってるし。

いままでが多すぎるくらい多かっただけですよね。

仕事を終えて家に帰ったら、なにかしらのアニメで細谷さんの声を聴ける。毎晩プライベートで声を聴いているなんて、もはや家族みたいなもんだな!なんてにやついている場合じゃあなかった…。

 

Free!ESで細谷さんを知って、声も演技もかっこいいな〜!もっと聴きたい!って思ったことが、それまであまり興味のなかったアニメーションや映像作品に触れてみるきっかけになった。

いまではシーズンごとに新作チェックして、気になる作品は録画予約して、息するようにアニメを楽しんでいる。

そうして日常の一部となった趣味の根底に細谷さんの声があるから、CV.細谷佳正のクレジットのない夏アニメを想像すると、だいじなものがすっぽり抜け落ちてしまったような気持ちがしてしまう。

録画予定のアニメを選ぶにあたって、CV.細谷佳正はなくてはならない選考基準のひとつ。細谷さんが出るなら観てみるか…が、我が家の鉄則。

 

毎晩テレビをつければ、当然のように聴こえてくる。

それがどれだけ得難く、ありがたいことなのか、いつだってそれが「当たりまえ」じゃなくなってはじめて気づく。

 

あんスタなど、いくつかの作品では、細谷さんの降板とキャスト変更も伝えられている。

あんスタはフルボイス化が告知されているし、キャラクターライブも決定している。あんスタ!という作品の未来と、細谷さんの役者としての未来、両方にとって最善の道を選んだということだろう。

 

あんスタHPには昨年から話し合いを進めてきたとあるので、きのう今日の話ではないんですね。

細谷さんじゃなきゃいけない二期作品や劇場版、オルフェンズのような重要な役回りがたくさんあって、無理をおして仕事をつづけていた面も少なからずあったのかもしれない。

そう思うと「ずっと待っているから、ゆっくり休んでほしい」って気持ちしかないけど、フリーでお仕事されている細谷さんにとっては、とても重い決断だったことも想像できる。

毎日まじめに出社していれば、一定の待遇を保障してもらえる会社員とはちがい、声優さんたちは今日の仕事がつぎの仕事へと直結していく。はなやかなイメージとはうらはらに、ひたすら実績を積み重ねていくことでしか、明日のごはんは約束されない。

そんな厳しい世界で、自らいまある仕事を手放すのは、どんなにおそろしいことだっただろう。

 

ラジオでしゃべってる素の細谷さんは、まるで30代の男性とは思えないほど、天然でチャーミングな人だ。

みんなからいじられ愛されるすっとぼけたキャラクターのなかに、あのダリューンやライナーや結城主将が入っているというのが、最初はちょっと信じられなかった。

でも、こと仕事に関しては、アニメで演じてきたキャラクターと同じように、めちゃくちゃ愚直で貪欲な人なんだろうと思う。

でなきゃ、フリーになってまで、自分のやりたい仕事を追い求めたりしないはずだ。

だから今回の休養も、さらに前へと進み続けるための選択にちがいない。

 

本音をいえば、細谷さんがいないとつまらないよ。早く帰ってきてほしい。

でも、いちばんつらいのは細谷さんで、いちばん大変なのも細谷さんのはず。

ずっと突き進んできた中で、いったん「休む」というもっとも覚悟の必要な選択肢を選んだ細谷さんを尊敬するし、応援したい。

 

ますますパワーアップして帰ってくださいね!

いまだけじゃなく、10年後の細谷さんも20年後の細谷さんもその先まで、ずっとずっと楽しみにしていますから。

0

    春の2次元アイドル祭り開催中。

    スタミュのミュージカルソングをまとめ借りしたのをきっかけに、春の二次元アイドル祭りを開催中。

    もちろん、主催・参加者ともにオレ一名だ!

    近所のTSUTAYAに入荷されていた旧譜をこつこつ借りて聴くだけの、地味な祭りであります。

     

    アイドリッシュセブンのファーストアルバム、キンプリのアルバムときて、きょうはあんスタのユニットソングCDを8枚目まで攻略。

    総本山うたプリは、とにかく枚数が多くて!どれから聴けばいいものかわからず保留中です。

     

     

     

    アイドリッシュセブンは「RESTART POiNTER」が好き!聴くと元気が出る曲ですね。

    意味はわからんけど、「れぞりゅしょ〜ん!」のフレーズが妙にクセになります。笑

     

     

     

     

    しっかし、二次元の男性アイドルはとにかく厚着ですな。

    リゾート豪華客船の上でも、長袖の軍服風コスチューム着用って!熱中症になるぞ!アロハ着させてやれ!

    とかいいながら、私ももれなく軍服大好きなのでまったく異論はありません。

     

     

     

    そして、ダントツにインパクトがあったのは、「EZ DO DANCE」の武内Pの堂に入った歌いっぷり!!

    ひえ〜〜〜!うまいなんてもんじゃねーぞ、こりゃあ!

     

     

     

     

    武内P、見た目はNHKのアナウンサーなのに、こんなバリバリのダンスミュージックも歌いこなしてしまうなんて。

    ハイキューラジオにゲスト出演したときにもDTMが趣味と語っていただけあって、リズム感抜群!!

    ほんっと、才能に嫉妬しますわ。

    最近ではどんどんアイドル系のソシャゲやアニメにキャスティングされているようだし、もっともっといろんな歌を聴かせてほしい限り。

    ほんっと声もいいんだよ〜!響きがあってかっこいい!低音ボイス大好き!

     

     

     

    あんスタはユニットそれぞれに個性的な曲ばかりでおもしろかった。

    ロックバンド調に戦隊もの、和風に王道アイドルソングに、ショタたちによるお遊戯ソング(なかの人は当然成人男性である。驚愕)まで。ありとあらゆるアイドルを取り揃え。これだけあれば、どんな人でもひとつはハマるユニットがありそう。

     

    細谷さん推しで青春バンド好きの私は、看板ユニットのTrickstarが好みでした。

    細谷さんが歌い出しのTrickstar「Rebellion Star」のMVを置いておきますね。

     

     

     

     

    天花寺くんのときとは、またちがった歌声。すっごくさわやかだ〜!

    さすが細谷さん、演技派やでぇ。(ファンの贔屓目)

    細谷さんのキャラソン、もっと探してみよう。

     

     

    今週も引き続き、ちまちま攻略をつづけるつもり。

    アニソンフロアがあるという渋谷TSUTAYAへ足を伸ばしてみたいな。

    0

      戦場に咲いた血の花 〜「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」 #50

      成長したヤマギくんは、すごくきれいになっていた。

      自分の腕いっぽんで食っていける、自信も実力も備えた大人の男のひとになっていた。

      それでも、ヤマギくんの心のなかには、ずっとシノがいるんだな。

       

      あ〜〜〜!シノはほんっとーにもったいないことしたな!

      こんなに素敵な子が、好きっていってくれたのに!ぜんぶぜんぶ、シノにくれるはずだったのに!!

      でも、シノだってぜんぶヤマギにくれたから。

      あの日もらった命を、ヤマギは生きていくんだ。

       

      ―――――

       

      私は、三日月がおそろしかった。

       

      その潔さを、透徹した意志を、無慈悲な鉄槌を、「強さ」と呼ぶ者がいるとわかっていてなお、認めたくない気持ちがあった。

      彼はつねに、自分が守るべきもののみを守る。そして、その彼が守るべきもの以外は、すべて「殺してもいい」ものなのだ。彼の殺していい範囲は、我々のような文明に守られている人間からすれば「野蛮」と表現するほかないほどに広い。

      彼自身に「悪意」などない。だから、憎悪や執着といった、個人の感情で命を奪うようなことしない。

      しかし、うるさい虫を払うように、邪魔なものは有無を言わさず「駆除」してしまう。

      私たちのような、他人の死を感知することなくぬくぬくと生かされている者に、彼らの生をとやかくいう権利はない。それでも、三日月の「強さ」を称えたくなかった。

      だって、彼が得たアラヤシキの能力は、無敵の力などではない。厄祭戦という殺し合いの歴史の果てに生まれた、ひとりの人間には背負いきれないほどの「業」だ。

      そんなものを、仰ぎ見たくはなかった。

       

      ラスタル・エリオンが投じた無慈悲な爆撃に、ヒロシマの原爆を、ハンター×ハンターでネテロ会長が奥の手とした貧者の薔薇を思った。

      たとえ鉄華団が悪魔だったとして、あれほど人間性を欠いた攻撃がほかにあるか。

      ラスタル・エリオンを血塗れた戦場をジオラマみたいに見下ろして、叫びも爆音も聞こえない彼方から、自分と同じ人間たちに「お前たちは死んでいい」と一方的に通告し、ボタンひとつでその尊厳を踏みにじったのだ。

      烈しい憤りを感じると同時に、心底ぞっとした。

       

      もしいま戦争が起こったとして、私たちだって同じことをするんじゃないか。

      私たちには、鉄華団のように命を燃やして前線に立つ覚悟なんてない。自分たちの既得権益を守るため、脅威と目される他者を殲滅して、かりそめの安寧を得ようとするのではないか。

      現実に、世界はそういう方向へと傾きつつある。

       

      このアニメが描いてきたものは、弱者が強者を打倒する革命譚でも、正義が悪を駆逐するヒーロー活劇でもなく、無慈悲で不条理な戦場の真実だ。

      憎しみは連鎖し、大きすぎる力は禍を呼ぶ。

      かつて、歴戦の英雄たちが戦犯として裁かれてきたように、鉄華団もまた、人知を超える力を手にした呪いを受けた。

      クランク中尉を葬ったことではじまった三日月の運命は、同じように戦場で葬られるかたちで幕を閉じた。

      バッドエンドともいうべき、残酷で無慈悲な結末。

      それでも、私はこのときはじめて、三日月を自分と同じなんだ、と感じた。

      守るべきもののためならどこまでも残酷になれる三日月が怖かった。

      でも、いまも地球上で起こっている犠牲すべてに目をつぶれる私たちだって、彼らと同じように残酷なのだ。

       

      三日月は、鉄華団は、すべてを奪われて死んだのだろうか。すべてを失ってしまったのだろうか。

      そんなはずがない。彼らの死は無意味ではなかったはずだ。何かを得た代償に、彼らは失ったのだ。

      鉄華団の少年たちは、徹頭徹尾、生きるためだけに戦って散った。彼らは戦うほかに生きるすべを知らなかったからだ。

      そして、彼らの大切なものはすべて、まだ見ぬどこかではなく戦場にこそあった。

      大義も名誉もない、名もなき者たちの死。

      彼らの死はいつか忘れ去られるだろうが、それでも、彼らが守り抜いた大切な人たちが、彼らのことを覚えている。

       

      世界は簡単には変わらない。

      それでも、憎しみや嘆きさえ飲み込んで前へと進むクーデリアのように、幾多の過ちを繰り返し、なおも今日より明日はよくありたいともがき続けていくしかないのだ。

       

      いまこの時代に「戦争」を描くというのは、とても大変なことだったと思う。

      それでも、鉄華団ひとりひとりの人生に向き合って、物語を届けてくれた制作陣に感謝したい。

      久々にテレビの前で手に汗握りながら観たアニメでした。ありがとうございました!

      0

        ありがとうを君に〜「劇場版 黒子のバスケ LAST GAME」

        劇場版黒バス、公開日に観てきました!

        前売りも買ってなかったし、レディースデーにでも観に行けばと思っていたのに、特報第2弾を観てからというものどうにも気になってたまらず。公開日に慌ててチケットを取りました。

         

        舞台挨拶などもあったからか午前中はほぼ埋まっていて、14時からの回を観たんだけど、思った以上に中高生の男の子が多くてびっくりしたなぁ。

        てっきり大人のお友だちばかりかと思っていたもので(すみません)、連休に友だち同士で「黒バス」を観にくる少年たちがこんなにいるんだ…!と上映前から感激。

        不純な動機で足を運んでる大人としては、ちょっとドキドキしてしまった。笑

         

        追記:

        鑑賞後にナタリーの舞台挨拶レポを読んで、あらためて火神くんと黒子っちが、おのゆーさんと賢章先生でよかったなぁと思った。

        おふたりの人柄が、誠凜の光と影に魂をふきこんでくれんだなって。ほんとうにありがとうの気持ちでいっぱいだ。

         

        公開直後なので、念のため感想は折りたたみます。

         

        0

          それもまた愛のかたち〜「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」#46

          今週の鉄血感想。

          おおいにネタバレを含みます。ご注意ください。

           

           

           

           

          ヤマギくんが好きになった人は、ほんとうにかっこいい人だったんだなぁ。

          もう会えないのに、「ああ、あなたのそういうところが好きだった」ってまた思い知らされるなんて、なんて残酷で、なんて幸せなことだろう。

           

          シノがいなくなって、自暴自棄になりそうになりながら、それでも仕事をしているヤマギの姿に気が気じゃなった。

          ヤマギにとっての居場所は、鉄華団ではなく、「シノがいる場所」だった。唯一のよりどころを喪ったことで、ヤマギが自分自身の存在意義も見失ってしまうんじゃないかって、こわくなったのだ。

          これまでずっと控えめで、みんなの背中の後ろに隠れていることの多かったヤマギが、あんなに感情をあらわにするなんて。

          それほどまでに、彼にとってはシノがすべてだったんだと思うと同時に、それでも仕事を投げ出さないヤマギがせつなかった。

          どんなに苦しくても、どんなに哀しくても、彼らには悲嘆にくれる暇すらない。

          弔うことすら満足にできないまま、進み続けなければならない。

           

          シノがヤマギをどう思ってるのか、ずっと知りたかった。

          ヤマギの想いが、報われてほしかった。

           

          いまも心のうち全部わかったわけじゃないけれど、ユージンが教えてくれた言葉から、これが彼なりの愛し方だったんだと思った。

          「自分みてぇなのを好きになってくれる」相手のため、自分ができることはなんなのか。大好きな場所を守るため、できることはなんなのか。そのたったひとつに、シノは命を賭けたのだ。

          いまヤマギが生きていることが、シノの愛の証だとすれば、無闇に自分の命を投げ出すことなんてできないはずだ。

          彼が挑んで掴み取った未来を、生きなければならない。

          たとえそれが、ヤマギの望んだ未来ではなかったとしても。

          まるで呪いのような愛だ。でも、それすらもう、幸せなことなのかもしれない。

           

          シノは鈍感なだけじゃなくて、ほんとうに器のでかい奴だったんだなぁ。

          私が思ってたよりずっとずっと、ちょっとずるいくらいにいい男じゃないか!

          ヤマギの気持ちを知ったシノが、「男同士」だからではなく、「身内でそういうのピンとこない」と言ったのがうれしかった。異端だからといって遠ざけたり、嫌悪したりするのではなく、「いろんな奴がいる」という彼らしいおおらかさでヤマギの想いを包み込んでくれた。たとえぴったり同じ気持ちじゃなかったとしても、ヤマギの真心に、シノなりの愛情を返しつづけてくれた。

          シノはどんなときも、ヤマギが好きになったシノだったんだね。

          好きになってよかった。愛してよかった。

          とても誇らしくてうれしいのに、ヤマギがそう思えるのはいつだろうかって思うと、苦しくなる。

           

          シノもほんとうは、ヤマギのところに帰ってきたかったんじゃないかなぁ。

          すべて受け入れたかのようなシノの出陣は、ヤマギを泣かせないためのやさしい嘘だと思っていたけど、ユージンの話を聞いていると、もしかしたら、シノも同じだったのかな。

          シノなりに考えた、ヤマギとの「これから」をシノは伝えてくれたの?

          それを問うことができないのが、残念でならない。

          0

            流星のごとく、まっすぐに〜「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」#45

            ※鉄血最新話ネタバレ祭り。ご注意ください。

             

             

             

            ああ、今週はもう「シノヤマ劇場版」と銘打ちたいくらい、ものすごくものすごくものすごくシノヤマでした…!

            むしろ、シノヤマすぎた…!ここまでシノヤマじゃなくても…!なんて、恨み言すら言いたくなってしまうくらい、これ以上、云うべきことがないくらい完璧なシノヤマで、見終わって、ショックなのか満足なのか、なんだかよくわからない状態だった。

             

            革命派の青年将校のなかに紛れ込ませた間諜に違法武器によって自軍を攻撃させることで、同じ違法武器による大規模報復を正当化したラスタル・エリオンの策略により、マクギリスら革命派の艦隊は半数が壊滅。

            鉄華団もホタルビの管制システムにダメージを受け、多くの犠牲者を出すことになる。

            圧倒的な戦力差はもはや明白。

            しかし、マクギリスが掲げるバエルの剣のもと、帰る場所など持たない少年たちは、ただ前へと突き進む。

             

            シノはほんとうに仲間想いの気のいい奴で、彼がいるところにはいつも笑いがある。

            それは、こんな悲壮な戦況下でも変わらない。

            大怪我して帰ってくれば、まるでコントみたいに痛がって冗談みたいにしてしまうし、死地にのぞむ決死の作戦も「スーパーギャラクシーキャノン」なんてふざけた命名とともに語られると、心配するほうがバカなんじゃないかって気にさせられてしまう。

            あんまりシノがいつもどおりで、ここがどこかってこと、忘れてしまっていた。

             

            鉄華団はただ前へと突き進むことでここまできた。

            なかでもシノは、鉄華団きっての猪突猛進の一番隊長。一期ではお調子者で向こう見ずな面が際立っていたが、仲間の死によって己の無力を知り、あたらしい仲間と出会って守るものも増えた。二期でのシノはただ勢い任せというわけではなく、ともに戦う者を鼓舞し、うしろにいる仲間たちの盾となろうとするような覚悟が感じられるようになった。

            オルガや三日月、ユージンや昭弘。それぞれが、それぞれのできること、やるべきことをまっとうするなかで、シノは自分の役目を「どんなときも突き進む」ことだと決めたのだろう。

            ずっと隣にいたヤマギは、笑顔の下でシノが覚悟を決めていたことに気づいていたんじゃないかと思う。

            本人すら気づかないうちに、彼が死の覚悟を決めてしまっていることに。

             

            ヤマギくんは、どんな思いでこの最終兵器を整備したんだろう、と考えてしまう。

            シノは男の子がスーパーカーに憧れる無邪気さで強さを求めるけれど、強くなればなるほど、その強さに値する危険な戦場へと赴かなければならなくなる。三日月が強さの代償に自由を支払ったように、大きすぎる力は使うものの命を削っていく。

            自分からシノを奪うかもしれない武器を、ヤマギは自らの手で完成させた。

            それは、鉄華団や仲間のためではなく、ただシノのためだったんだと思う。

            ヤマギもまた、シノの「相棒」という役目を、最後までまっとうしようとしたんじゃないだろうか。

             

            どんなときも、シノは勝手に決めて、勝手に突っ走っていく。

            ヤマギは文句をいいながらも、シノに頼まれると断れない。ヤマギには、命をかけて戦っている戦士の領分に、守られているだけの者が口を出してはいけないと思っているような節がある。

            だから、シノが何をしていてもやめろとは言わない。「ひとりで行けよ」と突き放して、ぎゅっと自分の殻にこもろうとする。そんなヤマギの頑なさなんてお構いなしに、シノは何度だって笑いかけるのだ。

            このシノの無邪気さに、ヤマギがどれだけ救われて、どれだけ傷つけられたのかと考えるだけで、永久機関的に萌えられる。

             

            艦に帰還したシノのコックピットにヤマギくんが駆けつけてからシノの再出陣まで、あらゆる場面がめくるめくシノヤマだった。

            シノがヘルメット同士をぶつけてヤマギを黙らせた場面、これが宇宙空間じゃなければ、間違いなく口で口をふさぐやつでしたね…ここが宇宙でよかったのか、残念だったのか、もはや私には計り知れません。

            そして、ここにきてついに、一期から全シノヤマ民を釘付けにしてきたシノの「おねえちゃんの店」問題が再浮上。まさか、ここにメスを入れてくるとは…!

            脳裏を埋め尽くす「公式公認キターーーーー!!!」の弾幕!

            5回繰り返し観てやっと、「シノを喪うかもしれない状況で、一片の疑いもなく帰ってくること前提の話をするシノの無邪気さにやりきれない思いがするヤマギ」というルートに思い当たったものの、正直、初見では「自分の恋心にも気づかず、お姉ちゃんの店をおごってやるなんて無神経発言のうえ、ふたりで飲み明かそうなんてうれしがらせを口にするシノがいとしさ余って憎さ百倍のヤマギ」というルートしか思い描けませんでした。

             

            ヤマギくんの前髪を掻き上げるシノ、ほんっとなんなん!!?

            ヤマギくんの顔を見ておきたかったの?やわらかそうな髪に触りたかったの?いつも隠されてる綺麗な青い瞳に、ちゃんと自分を映しておきたかったの?

            基本的にスキンシップが多いふたりだけど、ヤマギくんの素顔がはじめて晒されたのが、シノの前でっていうのがほんとうにプレシャスすぎて、いくら感謝しても感謝しきれません。

            シノにとって、この任務は終わったら祝杯をあげるべき一世一代の大仕事。しかし、ヤマギにとってはシノを死地へと送り出さなくてはならない苦境に等しい。

            ヤマギの「ふざけるなよ、ひとの気持もしらないで」は「ふたりで」ではなく「飲み明かそう」にかかってたんだろうな。成功したところで、諸手を上げてよろこぶには賭けたものが重すぎる。

             

            作戦遂行直前まで、流星号のコクピットで調整をつづけるヤマギ。

            骨折した腕でモビルスーツを操作するため、包帯で手のひらと操作盤を縛りつける。うめくシノにあやまるヤマギの頭を、シノがぽんと叩くのが好きだなぁ。シノはほんと、ヤマギにやさしいよね。

            ずっと相棒として、自分の気持ちを押し殺してきたヤマギだけど、ここでついに「死んだらゆるさない」と本心を漏らす。

            いつもどおり、その祈りにも似た言葉を笑いとばしたシノだけど、その眼はきっと、穏やかに凪いでいたんだろうな。

             

            頼むとか、お前にしかできないとか、「相棒」のヤマギには絶対断れない言葉をつかってヤマギを追い込むシノが、心底かっこよくて、心底憎らしかった。

            ヤマギは、自分がシノのためにできることなんかほとんどないって思っているかもしれないけど、シノはヤマギのこと、言葉どおりに頼りにしているんだと思う。ヤマギがいたから、シノは怖いもの知らずの一番隊長をまっとうできたんだ。

            ヤマギはそんなこと喜ばないかもしれないけれど、それでも知っていてほしい。ヤマギがそうだったように、シノも「相棒」のことを誇りに思っていたにちがいない。

             

            シノの花道は、さながら劇場版みたいな力の入りっぷり。

            こっちまで息が浅くなりながら見つめていた。

             

            二期にはいって鉄華団は多くの仲間を喪ったが、どの仲間もみんな、組織の大きな力によって不条理に圧殺されていった。

            つくづく戦場に「名誉の戦死」などというものはないのだと、痛感させられる。

             

            さすがに一期とちがって、今回はもう、笑って「ただいま」ってことはないかもしれないけど、それでも、まだわからない。死んでしまった前提でここまで書いてきていまさらだけど、ヤマギくんがあきらめないうちは、自分もあきらめないでいようと決めたので、せめて来週までは一縷の望みを捨てないでいたいな…。

            0

              屍の上に建つ「平和」の城 〜「虐殺器官」

              伊藤計劃のアニメ映画プロジェクト、幻の第三弾・「虐殺器官」を観てきました。

               

              第二弾の「ハーモニー」は観逃したまま、「屍者の帝国」以来の観賞。

              「屍者の帝国」に負けず劣らず、鬼気迫る作画だった!たまにテレビ放送レベルのブレも見られたけど、戦闘シーンの臨場感なんて、まるで目の前で銃撃戦が行われているかのよう。

              迫力のあまり、何度かからだが座席の上で飛び跳ねる始末。笑

               

              制作会社の倒産、移行によって、二年ほど公開が遅れたとのことだったが、結果として、とてもタイムリーな、「いま」こそ観るべき作品となったように思えた。

              トランプ政権が世界の警察たる「ヒーロー・アメリカ」をやめて、自国第一主義への大転換を図ろうとする中、この映画をたんなる「SF」として観られる者はいないのではないか。

              実現するかどうかはわからない、けれど、想定される限りの「脅威」を殺し尽くして、守るべきものを守る。

              ジョン・ポールが希求した「平和」が、いま世界が志向する「平和」と重なって見える。

               

              痛みを麻痺させて、感情を眠らせれば、殺すことはたやすい。

              それは喪うこととは、まるで異なる経験だからだ。遂行すべき仕事であり、作業でしかない。シェパードたちは、そうした作業に徹することができるよう調整された機械のごとき作業員だった。

              彼らは迷わず、恐れず、戸惑うこともなく、もっとも効率的な方法で殺していく。残忍などという言葉では感情的すぎると思えるほど、合理的で無慈悲なその手腕に、戦場というもののなんたるかを見せつけられるような心地がした。

              信念も理解も必要ない。ただ、「敵」と認めた瞬間、完全に葬り去る。

               

              ジョン・ポールがやろうとしたことは、「戦場」を拡大させることにほかならない。

              理解せず、信じず、言葉を交わすまえに殴打し、屈服させる。

              喪うことを恐れて、奪うことを選ぶ。

               

              ひたすらに疑いなく任務を遂行していたシェパードだが、愛する者を喪い、はじめて仲間を撃つ。

              「憎しみ」という烈しい感情を伴ったその行動は、愚かしくも、もっとも人間らしかった。

              そうだ、いつだって戦場に崇高な信念や、大義名分なんて存在なんてものは存在しない。とりかえしのつかないものを取り戻したくて、目の前にある恐怖から逃れたくて、もがき、あがく人間の姿があるだけだ。

               

              私たちは、シェパードのように一歩踏み出すことができるだろうか。

              己の弱さを認めて、他者を受け入れることができるだろうか。

               

              「平和」は勝ち取るものではなく、ひとりひとりの心のありようから生まれるもの。

              「この世界の片隅に」も「虐殺器官」も、そうしたメッセージを現代に投げかけているように思えてならない。

              0

                30年後の声優総選挙に思い馳せる

                声優総選挙、ながら見するつもりがおもしろくて、がっつり見てしまった。

                北斗の拳やハイスクール奇面組、タイガーマスクも再放送で観た記憶があるおばちゃん世代には、なつかしさがこみあげてくる声優さん方が勢ぞろい。

                 

                アニメ放映当時、みんながクレヨンしんちゃんの声真似してたなぁ。

                自分世代にはやっぱり三石琴乃はみさとさんよりまず「うさぎちゃん」だよね。

                関さんはスネオと並行してギルガメッシュにもなれるのがほんとすごい…。

                そして、上位ランクインしながら、BL界の帝王でありつづけてくれている森川さんのありがたさ。

                 

                十代のころは、なつかしのベスト10みたいな番組が放送されるたび、古臭い歌謡曲よりかっこいいバンドがたくさんいるのに!と憤るロキノン厨だった。いまとなっては、自分みたいな世代のためにこの手のランキング番組はつくられているんだな…と恩恵に痛み入ります。

                子ども時代に出会った作品って、特別な思い入れがあるんだよね。

                そして、そうした過去の名作を支えてきた先人たちの存在があってこそ、現在のアニメ界があるってこともいまならわかる。

                 

                諏訪部さんのランクインにびっくりしたけど、諏訪部さんは跡部様か…!と気づいて、即座に理解しました。笑

                跡部様は声優界においても別格。

                あと、藤原啓治さんの3位にエールを感じてじーんときました。ファンだけじゃなく、同業者の方もみんな藤原さんを待ってるんだなぁ。

                 

                個人的には、細谷さんのぬるいファンなので、あと30年後くらいに、細谷さんがこういうランキングに「男女ともに痺れさせる魅惑の低音ボイス」としてランクインしてくれるといいなぁと夢見てしまった。

                もちろん、細谷さんの声と芝居が大好きで、その想いに人気の多寡は関係ないけれど、ランキングに入るってことは長く活躍しつづけた証明でもあると思う。

                30年後も、細谷さんの声を聴きつづけることができたらすごく素敵だ。

                いまよりずっといろんな役や演技を経て、渋いおじさまや本気の悪役なんかもやっちゃったりして。きっともっとかっこいい声優さんになってるんやろうな〜!って、声優としての細谷さんにめちゃくちゃ夢見てる。

                 

                30年後にまた総選挙したら、いったいどんな結果になるだろう!?

                そのころも、いまみたいな気持ちでアニメを観られていたら、きっと楽しいな。

                0

                  天の光はすべて星

                  11月につづき、12月もアニメ三昧。

                  「グレンラガン」を完走し、現在「サイコパス」を一挙視聴中。

                   

                  グレンラガンの二期は、大人になることのせつなさがつまったストーリーにぐっときた。

                  まだ何者でもなかったころと背負うものを持ってしまったあとでは、同じ戦いも、冒険と戦争くらいにちがう。それでも、無鉄砲なバカなままでいようとする大グレン団の男たちがかっこうよかった。

                  途中、すっかりニアにヒロインポジを奪い取られた感のあったヨーコも、最後にしっかり女を見せてくれたし。きっと、誰かひとりのものになるには、いい女すぎたんだろうねえ。学び舎の子どもたちみんな、彼女の子どもみたいなもんだ。

                   

                  カミナがカミナとして生ききったように、シモンもまた、英雄でもヒーローでもなく、ただの穴掘りシモンとして人生を終えていくのだろう。使命のもとに生きる人は、己の幸福のために生きることはできないのかもしれないと思うと、少しさみしくもあったけれど、それ以上にすがすがしかった。

                  天の光はすべて星。

                  ひとの人生は短いが、そのひとつひとつが確かな輝きを放っている。彼らは彼らの人生を精一杯生きた。

                  別れのせつなさを知るからこそ、出会いの尊さが胸に迫る。

                   

                  ―――――

                   

                  記録的ヒット作が相次いだ2016年の劇場アニメを締めくくる「この世界の片隅に」も観に行ってきた。

                   

                  いやあ、細谷さんの演じる方言男子はほんとうにすばらしいな!

                  いい声だけど、どこか朴訥で、不器用な雰囲気が、役にぴったり。

                  のんさんのどこかとぼけたような、ぽやーっとした雰囲気も主人公のすずちゃんそのまま。

                  声優陣は本職より役者さんが多かったようで、いささか小野Dがイケボすぎた気もしたけれど、そのイケメンすぎる感じが逆に、「この人、田舎娘の相手役としてはイケメンすぎて、うまくいきそうにないな…」というフラグになっていた。笑

                   

                  「夕凪の街 桜の国」と同じく、激戦地ではなく、広島市内から呉に嫁いだ18歳の少女・すずの日常を通して、戦争を描き出していく。ささやかだが笑顔にあふれた日常は少しずつ浸食され、やがて無慈悲な力によって、すずは大切なものをもぎ取られる。

                  しかし、それでも彼女は、彼女なりのやり方で暴力に抵抗する。

                  みんなが笑顔でいられる日がくるように、うちひしがれることなく、狂うことなく、彼女はこの世界の片隅に立ち続けた。

                   

                  銃をとることが、世界を変えることだけが戦いではない。

                  恐怖や憎悪に呑みこまれそうになるなかで、自分が自分でありつづけるために戦ったひとがいた。

                  何があっても屈しはしない。笑顔の奥に秘められた、強い意志が画面をこえて伝わってくるようだった。

                  0

                    見果てぬ夢のゆくえ〜アニメ「Fate/Zero」

                    Fate/Zero観終った〜〜〜〜!!!

                    いち日で10話以降を一気に見たので、熱量にあてられて、いまちょっとぼんやりしてしまっている。

                     

                    7人のマスターと彼らが召喚した元英霊であるサーヴァントたちが、何でも願いを叶えてくれるという伝説の聖杯をめぐって争う、切なる祈りと底知れぬ絶望の物語。

                    どの陣営もほんとうに魅力的で、7人それぞれが主人公の物語が縒り合されたかのような密度の濃さ。そのうえ、マスターとサーヴァントすら必ずしも一心同体などというわけではない。召喚されたサーヴァントたちは、かつて一時代を築いたほどの英雄であるがゆえに、彼らには王としてのゆるがぬ矜持を抱いている。威厳を重んじる王と、手段を選ばぬマスターの信念は、ときに大きく食い違っていくこともある。

                    サーヴァントがただの傀儡や使役になりさがることのない、重厚な人間ドラマに魅せられた。

                     

                    大人たちが血で血を洗う理想と欲望の大戦争を繰り広げるなか、ライダー陣営はほんとうに作中の「良心」ともいえる存在。

                    ウェーバーとイスカンダルの関係って、ドラえもんとのび太か、うしおととらかという感じで、どうにも憎めないんだよなぁ。ふたりともどんどん好きになってしまって、せめてライダーたちだけは不条理に巻き込まれませんように、と後半はほぼ念じながら観ているような状態。それだけに、最後まで信念を持って「少年の夢」を描きつづけた姿に感動した。

                    情け容赦のない展開の連続で緊張を強いられているなか、このふたりがいる間だけは安心して観ていられた。

                     

                    思わぬ聖杯戦争のゆくえにも衝撃を受けた。

                    でもこれは、もともと stay night の前日譚として紡がれた物語だった、と思い出して納得。

                    こうなるとがぜん stay night も観たくなるなぁ。

                    物語の結末は次世代にて!ってことか。

                    0


                      calendar

                      S M T W T F S
                            1
                      2345678
                      9101112131415
                      16171819202122
                      23242526272829
                      30      
                      << April 2017 >>

                      Pictures

                      selected entries

                      categories

                      archives

                      recent comment

                      • 春らんまん
                        ひふみ
                      • 春らんまん
                        Jun2
                      • それもまた愛のかたち〜「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」#46
                        ひふみ
                      • それもまた愛のかたち〜「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」#46
                        Jun2
                      • 中野詣で
                        ひふみ
                      • 中野詣で
                        びーんじゃむ
                      • 三十路ぬるオタがぼっちで同人イベントへでかけてみたよ。
                        ひふみ
                      • 三十路ぬるオタがぼっちで同人イベントへでかけてみたよ。
                        Yu
                      • ふみ、コミケでるってよ。
                        ひふみ
                      • ふみ、コミケでるってよ。
                        Jun2

                      recommend

                      recommend

                      大胆不敵ラブコール (バーズコミックス リンクスコレクション)
                      大胆不敵ラブコール (バーズコミックス リンクスコレクション) (JUGEMレビュー »)
                      塔 サカエ
                      ヘタレわんこ×クールツンデレ。
                      てっぱんCPの青春ラブコメ。

                      recommend

                      ヤリチン☆ビッチ部  (1) (バーズコミックス ルチルコレクション リュクス)
                      ヤリチン☆ビッチ部 (1) (バーズコミックス ルチルコレクション リュクス) (JUGEMレビュー »)
                      おげれつ たなか
                      おバカで下品で、意外と純情な青春BLがコミックス化。これが男子校BLの新定番だ!

                      recommend

                      カラーレシピ (1) (あすかコミックスCL-DX)
                      カラーレシピ (1) (あすかコミックスCL-DX) (JUGEMレビュー »)
                      はらだ
                      この恋はもはやサスペンス。笑顔の陰にひそむ情念と執着。

                      recommend

                      recommend

                      愛しのニコール (ショコラ文庫)
                      愛しのニコール (ショコラ文庫) (JUGEMレビュー »)
                      凪良 ゆう
                      せつなさにもんどりうつ。片想いを堪能する青春譚。

                      recommend

                      墨と雪 (リンクスロマンス)
                      墨と雪 (リンクスロマンス) (JUGEMレビュー »)
                      かわい 有美子
                      公安キャリアvs特殊犯捜査官。大人の駆け引きに酔わされる警察BL。

                      links

                      profile

                      search this site.

                      others

                      mobile

                      qrcode

                      powered

                      みんなのブログポータル JUGEM

                      使用素材のHP

                      Night on the Planet フリー素材*ヒバナ *  *

                      PR