「心を殺す方法」1-2 カシオ

いやあ、もうこのタイトルだけでぞくぞくきてしまいますね!

SMは断然、肉体的なのより精神的なのが好みです。

 

両親の再婚で、10歳年下のうつくしい少年・光と義兄弟になった春樹。無邪気になつかれて、光のよい兄であろうとする春樹だったが、光は天使のような姿の内側におそろしく歪な愛情を秘めていた。

 

求めて求めて、奪いつくすことでしか愛を実感できない光。

脅されて踏みにじられ、光を憎みながらも、その涙を見ると光を拒絶できなくなってしまう優柔不断な春樹。

 

光が奪い、春樹が奪われた立場でありながら、この義兄弟のあいだには「共犯者」めいた匂いが立ちこめている。

家族や友人のまえではいたって優等生的な光が、自分にだけみせる異常な執着。怯え、怒り、疲れ切った末に、春樹は心を麻痺させることでその異常な状態から逃れるようになる。

テンプレBLでは、強引に抱かれるうちに愛が芽生え…ってのがお約束ですが、ふつう強姦された相手を好きになれるはずがないよね。

どれだけ抱かれたところで光への愛なんて生まれるはずもなく、それでも秘密を重ねるほどに、春樹は光とふたりきりの世界へと閉じ込められていく。

 

光の策略にはまり、唯一の救いだった事務所先輩・英との関係まで断たれた春樹は、この先いったいどうなってしまうのか。

こわいけど、こわいからこそ楽しみでなりません!

 

それにしても、現実問題ならばどう考えても春樹は光属性の英先輩と付き合うべき!と思うところが、二次元だとつい光の尋常じゃない愛の重さにほだされてしまうな〜!孤独な美少年って卑怯。

ここまでこじれてしまえば幸せな恋人同士になんて…と真顔になりつつも、この歪な執着が愛へとたどりつくことがあるのか、最後まで見届けたい。

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    「あさはらたそかれ」はやりやまい

    夜はたらいて朝眠る夜行性ブロガーの澄山は、眠りにつく前の朝の散歩が趣味。

    坊主頭の高校球児・堂山は、早朝からランニングで高校に通うのが日課。

     

    いち日の終わりとはじまりが交わる場所で出会った、文字どおり住む世界の異なるふたり。

    ふとしたきっかけから、澄山と堂山は歳の離れた友だちのような関係になる。

     

    高校球児って、いくつになっても「憧れの存在」です。

    あの坊主頭は、青春のすべてをスポーツに捧げていることの象徴のように思えて、年下だろうと尊敬のまなざしで仰ぎ見てしまう。

    生粋のインドアラーである澄山もまた、自分とは正反対な堂山の健全さがまぶしくてしかたない。

    同い年ならおそらく言葉を交わすこともなかったはずなのに、大人になったいまなら対等に話すことができる。憧れの存在と友だちになって、浮足立ってしまう澄山の気持ちがなんとなくわかります。

    いい歳した大人が高校生相手に「友だち」なんておかしいと思いながら、澄山は堂山と過ごす時間を、かけがえのないものと感じるようになる。

     

    ひと夏でぐんぐん大人になっていく堂山のかっこいいこと。

    実直でブレなくて素直で、野球もうまくて。学生時代って、スポーツができるってだけで、ふだんの10倍かっこよく見えるよなぁ。なんなんだろうな、あの魔法は。

    こんな誰もが応援するヒーローに正面切って告られたんじゃ、澄山さんが参ってしまうのも仕方ない。

    堂山の言葉より態度で示すところ、いまどきめずらしい武士みたいな高校生だよなぁ。

     

    ばっちりアンダー焼けした身体もすごくセクシーでよかった!

    何回もいうようで恐縮ですが、がっつくDT攻めってほんと最高です!

    持ち前の不言実行で、これからも澄山さんをめろめろにさせてほしい。

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      「デキる男」猫田リコ

      これはよい年下攻め。

      ヘタレわんこもいいですが、デキる後輩ってのもまた大好物です!

       

      モテたいのにフラれてばかりのダメ男・須和は、恋人だったはずの女の子に騙されて300万の借金を背負ってしまう。そんな須和に手を差し伸べてくれたのは、イケメンで仕事もデキる後輩社員の手越だった。

      やっかんでいた後輩に300万もの大金をあっさり差し出され、「自分で払う!」と意地になる須和だったが、300万と引き換えに身体支払えと、思わぬ交換条件を呑まされてしまう。

       

      ここまで読めばすでにおわかりでしょうが、イケメン後輩の手越は須和先輩にぞっこん。

      バカなうえに人が好すぎて、すぐ手玉に取られてしまう須和のことが心配でたまらないくせに、素直になれない手越に萌える…!エロいことはいくらでもできるのに、気持ちを口にするのはこわいなんて!

      一方、女の子に夢中の須和は、まさか手越が自分のことを好きだなんて思ってもみない。

      妙な交換条件を提示してしまったがために、食い違っていくふたりの恋模様をうきうき追いかけました。

       

      手越の意地っ張りも、先輩の鈍感さもじつにいい勝負。

      すっかりお互いにめろめろになっても、「好き」のひと言がいえない意気地のなさがいとおしい。

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        「好きじゃないって百回唱えた」 河馬乃さかだち

        出来心で帯をとってみたら、カゲキな表紙でびっくり。

        金髪ホストが眼鏡に前髪ふん掴まれてる…!圧倒的DVの予感!

        インテリ眼鏡の調教系BLはどっちかというと苦手な部類なのだけど、言葉のせつなさに惹かれてタイトル買い。

         

        同じ「オメガバースプロジェクト」からリリースされていた「おやすみなさいの後は」では、子持ちΩとαの保育士のハートフル家族BLを描いていた河馬乃さん。次なるのオメガバースは、α×α、α×Ω、そしてΩ×Ωと関係性のヤジルシが入り乱れる倒錯もの。

         

        なんといっても、αの主人公・結真が正真正銘のクズ野郎。

        Ωの恋人・友喜をいいように使いながら、自分はホストとして稼いだ金でやりたい放題。どうしようもない男なのに、妙に素直でバカっぽい性格のせいか憎みきれないところがまた、たちが悪い。

        ある晩、偶然訪れたバーで憧れの小説家・堤と出会った結馬は、さっそく堤を口説きにかかる。ところが、同じαだった堤にサディスティックに快楽を教え込まれてしまう。

         

        堤先生がこれまた容赦ないドS。

        しょっぱなから手枷につないで凌辱、人前でバイブを入れて放置、監禁してペットプレイなどなど、ガチで心を折りにきているとしか思えないことを、いたって淡々とこなしていく。

        結真は最初から喘ぎまくり、イキまくりなので、エロとしては見ごたえ抜群だったものの、はたしてふたりのあいだに愛は生まれるのだろうか…と読んでいるこちらが不安になった。

         

        結馬と堤の慈しみとは無縁の性愛と、結馬と友喜の互いに一方通行の主従関係、そして友喜と幼なじみのΩである星の愛ゆえにふれあえない初恋と、三者三様の愛と性が混ざり合ったいろんな意味で濃い一冊。

        途中、もしや4P突入か…!?と期待心配しましたが、さすがの堤先生もそこまで人非人ではなかったようで。笑

        Ω×Ωの百合プレイがたいへんかわいかったので、じゅうぶん満足です。

        いつもかわいい友喜が、星くんにだけオスっぽくなっちゃうところに萌え〜!

         

        最終的には、オメガバースとしてはイレギュラーなCPに落ち着いたものの、結馬も友喜も「αは支配者たるべき」、「Ωはαと番うべき」といったオメガバースという「世間」のなかで押しつけられてきた「役割分担」から逃れ、自分なりの幸せを掴んだってことか…。

        そう考えれば、これってBLの「男とか女とか関係ない!お前だから好きになったんだ!」という「愛こそすべて」の原理原則とまったく同じ結論だな、と深く納得しました。 

         

        ただ、冒頭の「オメガバースとは?」の説明書きをきちんと読んでいなかったせいで、「なんで結馬が妊娠したの…?ほんとうはΩだったの…?」と、最後まで釈然とせず読了。

        なんとこの世界では、全人類が可能なんですね!どんなスーパー攻め様も孕む可能性のある世界…!ワンダフル!

        α=攻めという、固定概念に凝り固まった己のBL脳に喝を入れられた思いであります。

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          「大胆不敵ラブコール」 塔サカエ

          歳をとったせいか、近頃じゃ高校生くらいの子が全力で青春している姿を見ただけで、なんだか泣けてきてしまう。

          涙腺がもろくなって、困ったものだ。

           

          この漫画のふたりも、バカで不器用でとにかく一生懸命。

          壊れ気味の涙腺を、見事直撃されました。

           

          コミュ力抜群の金髪ムードメーカー・垣本は、高校進学早々、風邪で一週間休んでしまったクラスメイトの沖くんを家まで迎えにいく。クールで人見知りな沖くんの友だちになろうと奮闘する垣本だったが、沖くんのガードは固く、なかなか心を開いてもらえない。

          それでも、どうにか手作り弁当を味見してもらえる仲になった矢先、転勤族の父に伴って転校することが決まってしまう。

           

          めちゃくちゃ人懐こい垣本と、必要以上に人との距離を詰めようとしない沖。

          正反対のふたりだけど、その両極端な性質の根っこに、ぬぐいされない「淋しさ」があるところはよく似ている。

           

          仲良くなってもすぐお別れしなきゃいけないことを受け入れてしまっているから、垣本はいつだってにこにこ笑って、広く浅く、離れ離れになったって傷つかない関係を築いてきた。

          どんなときも笑ってさえいれば、かなしくならずに済む。

          そんな垣本にとって、親しくするほど迷惑そうな顔をする沖くんは、はじめから気になって仕方ない存在だった。

          垣本がいろんなことに本気になれないように、沖もまた、何かに心を預けることを恐れている。

          もしかしたら垣本は無自覚に、沖が抱える孤独に気づいていたのかもしれない。

           

          だけど、ふたりとも未熟で、まだまだ自分のことだけで精一杯。

          なんで離れてもお互いのことが気になって仕方ないのかなんて、単純な問いの答えにも大きく遠回りしてしまう。

          あんなに沖くんに夢中だったくせに転校先であっさり彼女をつくってしまう垣本も、自分から電話しておいて何も言えずに叩き切ってしまう沖も、ほんっと〜〜〜に不器用すぎる!

          でも、このじれったさが青春の醍醐味。そして、自覚してしまったら止められないのもまた若さゆえ。

          沖くんへの気持ちを自覚した垣本のアプローチは、ちょっとまぶしいくらいにド直球。

          相手の気持ちを試したり、卑屈になって想いを捻じ曲げることなく、垣本はまっすぐ沖への真心を伝えつづける。その姿はまるで「北風と太陽」の太陽そのもの。

           

          シンプルに想いを伝えることって、簡単なようで難しい。

          一生懸命に互いを想い合うふたりの姿に、あらためて恋ってすばらしい!と感動してしまいました。

           

          友だちの延長線みたいなふたりだったので、ちゃんと想いを遂げられるんだろうか!?と心配したけれど、ドッキドキの初体験では、予想外にエロい沖くんが拝めて大満足!

          垣本にドロドロにされて泣いちゃう沖くんかわいすぎか…!

           

          ぜひ、沖弟と幼なじみのスピンオフもお待ちしております。

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            「それに名前をつけるなら」 鮎川ハル

            これ大っっっ好き…!童貞年下攻めバンザイ。

             

            鮎川ハルさんは、ふつうの男の子たちのアレコレを描かせると絶品だ。

            とくべつイケてるわけでもなく、かといって、スクールカーストの最下層ってわけでもない。彼女ほしいな〜なんて夢想しながら、仲のいい友だちとバカやって貴重な青春を空費している男子高校生や大学生たち。

            そんな等身大の男の子たちの恋模様を、ときにくすっと笑ってしまうコミカルさを交えつつ、丁寧に描き出してくれる。

             

            この漫画の主人公である佐野もまた、どこにでもいそうな男子高校生。

            合コンやりまくりのキャンパスライフに夢を馳せつつ、草野球でムラムラを発散させている。

            友人とでかけた大学の学園祭で、女の子相手にもスマートなサブカル眼鏡の大学生・藤田と知り合った佐野は、藤田をモテの師匠とあがめるようになる。ところが、失恋して涙する藤田の姿を見てしまい、なぐさめるうち、藤田から「俺で童貞切ってみない?」と衝撃的な提案をされ、つい流されてしまう。

             

            やりたい!童貞捨てたい!という勢いだけで藤田とカラダの関係を持ってしまった佐野だが、ものなれているくせに、ふと無防備な一面を見せる藤田に翻弄され、だんだんと恋を知っていく。

            大人な藤田に追いつこうと、精一杯背伸びする佐野の純情っぷりがとにかくツボ!

            入れてすぐ動くなといわれてフリーズしてしまう童貞らしさ全開の気遣いには、藤田さんも思わずわらっちゃってたけど、こういうひたむきさが佐野のいいところである。

            そして、「そーゆー時はキスしてよ」なんて、さらっと誘ってしまう藤田さんもまた、罪深いかわいさ。

            佐野視点で描かれているので藤田がものすごく大人に見えるけど、ほんとうは藤田だって余裕なんてないのだ。童貞の後輩で遊んでいるように見せかけて、ノンケの佐野がいつ我に返るのか、不安を抱えている。

             

            蓋を開ければ、恋に不器用な者同士、とにかくかわいいふたりだった。

            体育会系ゆえか、付き合ってからも師弟関係が抜けなくて、おねだりするときに敬語になってしまう佐野に萌え死にそう。

            どんくささ全開の佐野くんも、いつか藤田さんに言葉責めかましたりする日がくるんだろうか…と思うと、心底年下攻っていいものですね!!この妄想だけでご飯3杯おかわりできます。

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              「恋する暴君」 10 高永ひなこ

              相変わらず夢見がちな森永と暴君な先輩だけど、先輩がなんだか前より優しい…!?


              いままでずっと、宗一さんがなんとしても我を通そうとして、森永が無理やり押し倒しての繰り返しだったのに、先輩がいままでよりいくらか、森永を尊重しようとしている…!

              いや、それでもじゅうぶん暴君なんだけど。笑

              これまでがこれまでだけに、「先輩、すごく無理してがんばって歩み寄ってるな〜」と感動してしまった。

               

              地元のゲイ友が結婚式を挙げると知って、うらやましさ全開の森永。

              ダメ元で宗一を二次会に誘ってみたところ、九州の酒とうまいものに引っかかった宗一から「考えてみてもいいけど…」という、宗一的には最大限の色よい返事が。

              ふたりきりでのはじめての旅行に浮かれまくりの森永だったが、宗一はどうやらなにか別に思うところがあるようで…。

               

              家族想いな宗一としては、森永が家族と断絶していることがずっと気にかかっていたんだろう。

              つまり、宗一にとって森永はもはや身内同然の存在になっているのだ。他人に興味のない宗一が、わざわざ面倒ごとに首をつっこんで、怒ったり心を砕いたりしているって事実が「特別」以外の何者でもない。

              相変わらず口は悪いけど、先輩は森永が思っている以上に森永のことを考えてくれている。ぶっきらぼうだし、乱暴だけど、そこに「照れ」が見え隠れするようになったのがいとおしい。

              描き下ろしの宗一視点の短編は、森永に恋しはじめた宗一の戸惑いがなやましくてくらくらしてしまった。


              森永くんの考えるラブラブな恋人同士までは、まだまだ遠い道のりかもしれないけど、先輩は先輩なりにちゃんと前進しているだなってことが、実感できる九州旅行編だった。
               

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                「いちばん遠い星」 秋平しろ

                は〜、やっぱり両片想いっていいな!


                大学時代、後輩の貝森からの告白を、嘘をついて断ってしまったカフェ店員の海老原。それでもあきらめずに自分に「好きだ」と言い続ける貝森に、いつしか海老原も惹かれているのだが、いまある穏やかな関係を壊す勇気がでないまま、ふたりの関係は宙に浮いたままでいる。

                 

                クールなようで根はすごくピュアな海老原も、天真爛漫な笑顔の奥にせつない想いを隠した貝森も、双方の一途な想いがせつなくて、読んでいるあいだずっときゅんきゅんしっぱなし。
                はたから見れば、海老原は取るに足りないことで遠まわりしているだけ(身もふたもない)なんだけど、想いが深ければ深いほど、取るに足りないヒビすら大きな欠陥に思えてしまうものなのだろう。
                どうでもいい相手なら、きっとこんなに思い悩んだりしない。好きだからこそ、相手にとって過不足ない恋人でありたいと願ってしまう。


                不安にかられた海老原の迷走っぷりときたら、危なっかしくてたまらなかった。
                セックスに失敗して初恋を失った海老原は、いまも好きな相手と身体の関係を持つことを恐れている。今度こそ失敗しないようにと藁をもすがる思いで出会い系を試すのだが、そこに現れたのはなんと、勤め先のカフェの常連客でもある高校時代の塾の先生。
                ほんとうに先生には助演男優賞を贈りたい…!先生じゃなければきっと、とりかえしのつかないことになっていたはず。
                ただの当て馬ではなく、先生自身の葛藤や人生もきちんと描かれていたのがとてもよかった。

                どんな人間も矛盾を抱えて生きている。海老原の背中を押してくれたように、先生自身も幸せになってくれるといいな。

                 

                結局、最後まですることはできず、自暴自棄になったえびさんに、貝森は滅多にない乱暴な言葉で本音をぶちける。

                ここの貝森にすっごく萌えました!!
                いつも「お願い」の姿勢を崩さない年下ワンコがガチのタメ口になる瞬間って、たまらなく下剋上を感じてしまう。

                クールなえびさんにあまえているように見えて、貝森はずっと、えびさんに頼られかったんだなぁ。それでもじっと我慢して、えびさんが自分で言葉にするまで待ってたんだなって、我慢強さにぐっときました。耐える攻め…それはプライスレス。

                 

                ずっと自分の内にある不安にとらわれていた海老原だけど、ただありのままの自分を差し出せばいいだった。貝森がほしかったのは、ほかでもない海老原自身だったのだから。

                でも、好きな相手に、自分の嫌いな自分を晒してみせるのは、なにより勇気がいること。

                だからこそ、ふたりが掴んだささやかな幸せは、夜空の星みたいにキラキラ輝いて見えるのだろう。

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                  「バターミルクドナーズ」 赤星ジェイク

                  すがすがしいくらいにばかばかしいエロ漫画。(褒め言葉)


                  健全な男子(の精子)を育成するための組織が関与し、運営している日本男子体育大学、通称「日玉」。この大学は読んで字のごとく、優れた男の身体を育む大人の学校である。毎年選抜される優秀生徒にはベストフグリストの称号が与えられ、研究対象の報酬として時価数千万ともいわれる金の大玉が授与されるのだ!


                  以上が、開始1ページ目で紹介される本作のあらすじ。
                  この「フグリスト」という単語だけで、「あ、アホになって読むべきなんだな」と、こちらも万全の心構えができるというもの。なんてわかりやすく、親切な導入部なんだ。

                   

                  フグリストを目指して童貞を貫いてきた公成は、日玉浪人生の明のセックスを見て以来、性的なことへの興味が抑えられなくなる。興味本位のセックスで、すっかり公成に骨抜きにされてしまった明だが、公成にとって愛とセックスは別問題。金目的で不特定多数と関係を持っていたことを逆手に取られ、明は公成の肉体強化(という名のセフレ)に協力することになる。
                  受けだけどめちゃくちゃ男前な公成と、攻めだけど受けも難なくこなす明。左右固定だけど、ふたりのあいだには限りなくリバーシブルな空気があって、そこがいい。

                  明が昔の男にどろどろにされている現場を見せつけられ、臆するどころか、堂々と3Pに参加して寝とってしまう公成の男らしさたるや。

                  襲い受けを超える、NTL受けの登場や!

                   

                  個人的には脇の、色黒柔道家フグリスト候補・飯田を翻弄する、初代フグリストの誘い受け・ミナミさんに萌えまくりでした。純情な若者を誘惑するいけないお兄さん、じつにたまりませんな。

                   

                  あらゆる倫理がぶっとんだ世界で「ふぁ!?」となることもしばしば。でも、つねに性癖全開で突っ走ってくところが赤星さんの漫画のおもしろさですよね。ドナーアイドルの射○会とか、一周して感心してしまったぜ…。

                  細かいことは考えず、ダイナミックな濡れ場を堪能すべし。

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                    「花恋つらね」 1 夏目イサク

                    待ってましたのイサクさんの新シリーズは、歌舞伎BL。

                     

                    梨園を背負って立つ若手立役者・新井源介こと、野田淳平。イケメンと評判の若手女形・松川惣五郎こと、東周吾。同じ高校の芸能コースに通うふたりは、歌舞伎の名門の御曹司同士。

                    同世代のなかでも頭ひとつ抜けた存在である源介に、惣五郎は強いライバル意識を抱いているのだが、源介はそんなことにはお構いなしで惣五郎になついてくる。

                     

                    とにかく源介には負けたくない惣五郎と、まだ幼いころに「ひと目惚れ」した惣五郎の「いちばん」になりたい源介。

                    心の底では認め合っていても、まだまだふたりとも未熟な半人前。役者として自分の足りないところばかりが見えてしまって、素直になれない若さがもどかしくもかわいらしい。
                    何よりふたりはこの先、何年、何十年もともに舞台で競い合う同志でもあるのだ。どれだけ意地を張っていても、源介といっしょに芝居をするのが惣五郎は楽しくてたまらなくなっていく。

                     

                    イサクさんは、ほんと惣五郎みたいな意地っ張り受けを描くのがうまいな〜。
                    表面ではお高くとまってたくせに、ちょっと褒められただけで相手を信用してコロっといってしまう。この単純さ、愛さずにはいられない。笑
                    惣五郎はきっと、家中みんなから可愛がられて育ったんだろうなぁ。だから、うまくいかないと自分を責めて凹んでしまうし、相手が喜んでくれれば、それだけでむくむく自信を取り戻すことができる。
                    ライバルとはいっても、源介も惣五郎もとても心根が健やかで、相手に対してまっすぐ。脚を引っ張ってやろうとか、恥をかかせてやろうなんてこと、これっぽっちも思っていない。だから、見ているこちらも応援してあげたくなる。

                    やっぱりイサクさんのライバルBLは素晴らしい!


                    ふだんはまったく観る機会のない伝統芸能の世界だけど、漫画や小説にはたびたび描かれている題材。

                    これを機に歌舞伎そのものにもちょっとふれてみたいなあ。「三人吉三」おもしろそうだったし。

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                        Jun2
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                        ひふみ
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