収穫
もうもう、いわずもがなの人気作家なのに、なんだか苦手で紆余曲折して買っていながらも眠らせていたんだけど、ついに出会ってしまった…!これはいい…!
やっと、weedの三部作を読みきった。「失くした萌えには新しい萌えを」だな!ここのところなかなか面白い本にあたらないなあ、とまたお気に入りのリピートになっていたけど、リセットされたよ!久々に、乗り継ぎの間も頁を繰る手が止まらなかった。
木原音瀬の描く男たちの無神経さ、立場や弱みにつけいるずるさ、それを正当化する傲慢さがどうにも許せなくて苦しかったのだけど、それは確かにどんな人間も抱えているもので、自覚してなくたって自分だって同じだな。裏返せば、自分を守るためのプライドだったり、孤独を寄せつけないための棘みたいなもんなんだと、谷脇を読んでいて思った。
そんないい加減だったり偏ってたりする人間が、まともに人に優しくしようとするのだから、彼女の作品の中の恋愛は矛盾していて滑稽でどこか淋しい。愛し合うって云ったって、お互いがまったく同じように想いあうなんてできないんだな、と当たり前のことをしみじみ確認する。
谷脇と祐哉は二人とも、自分の相手への気持ちを恋や愛として認識しない。だから最後まで、二人の関係に明確な結論はない。もどかしくて、ときに苦しいぐらいなんだけど、同じだけ切実にいとおしい。わかりあえないからこそ、「理解したい」と願う。その気持ちだけが愛なんだろう。
それにしても、攻めの押しの強さには圧倒される。だって、どいつもこいつも興信所や探偵まで依頼して逃げる相手を探し出したり、待ち伏せ尾行は当たり前なんだもん!情熱的といえばそうかもしれんが、読みはじめは正直、「ストーカーだよ!いい加減にやめておきなさい!」と叫んでいた。
自分が恋愛に対していかに消極マインドなのかよくわかる…
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