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    「黒子のバスケ」 25 藤巻忠俊

    別宅で書いてたら、めっちゃ長くなった&自分のなかでひっかかりが解消されてすっきりしたので、いまさら感想を転載。
    帝光中学編、クライマックス。

    圧勝で全中二連覇を飾った帝光中学。もはや3連覇は確約されたも同然。誰もがそう思った矢先、白金監督が病に倒れてしまう。
    指導者を失った少年たちは、大人たちの思惑に翻弄されてゆく。

    つぎつぎと非凡な才能を開花させるキセキたち。
    一方、サボりをとがめられるどころか、容認された青峰は、革ジャン反抗期をさらにこじらせていく。自分を見てくれないのが悔しくてますます悪事に手を染める、非行少年の典型ともいえる状態。
    青峰くんはほんとうにバスケに純粋だ。そして、単純なのにバカにもなりきれないのが、彼のかなしさ。
    自分ひとりで勝てると嘯きながら、ひとりで勝ってもなんの意味もないってこともよくわかっている。完全な自家中毒だ。追いかけてきてくれた黒子にまで、「一人じゃなんもできないような奴に何がわかるんだよ!」と酷い言葉をぶつけてしまう。まるで自傷行為のような、言葉の刃。

    青峰への特別扱いは、キセキたちにさらなる波紋を拡げる。
    青峰に倣って練習を放棄しようとした紫原に、ワンオンワン勝負をしかけた赤司。桁違いのパワーを発揮し始めた紫原にあわや敗れるかという崖っぷちで、ついにもうひとりの「赤司征十郎」が表舞台に現れる。
    何度見てもこの二重人格設定は衝撃的。
    なんてったって、オッドアイの多重人格者である。尋常じゃない中二パワーに、緑間とはまたべつの意味でも震えがくる。

    独裁者たるもう一人の赤司は、もはやキセキにとって「チームプレイ」は邪魔でしかないと言い渡す。
    試合に勝てれば、それ以外は不問。仲間意識を失った部活は殺伐とした様相を呈しはじめる。

    正しさに執着するあまり、心の一部を封じた赤司。
    自分強さに絶望して、すべてを投げ出した青峰。
    正統な競争原理が崩れたチームのなかで、目的意識を失った紫原。
    人事を尽くさない仲間への苛立ちを募らせる緑間。
    やっと見つけた夢中になれるものをなくして、再び倦怠にとらわれる黄瀬。
    そして、勝利至上主義に疑問を抱き苦しむ黒子。

    何気にこのとき、中学生の火神くんと黒子が、ストバスコートですれ違ってるんですね!なんてニクい演出。
    このときはふたりともバスケから離れかけていて、お互いの姿すら目に入ってなかったんだなぁ。
    もう二度と会うことのなかったかもしれないふたりが、ふたたび同じコートのうえで出会えたんだから、感慨深い。

    チームはバラバラの状態で、6人は中学最後の夏を迎える。
    そして、怪我によって黒子が欠場した全中決勝戦。心は未熟なまま、過分な力を持った彼らはとうとうスポーツマンとして守るべき境界線を越えてしまう。
    勝てばなにをしてもいい。
    もはや勝利ではなく、蹂躙ともいえるプレーで仲間がかつての親友を踏みにじったショックから、ついに黒子はバスケから離れる決意をするに至る。

    このへんのキセキたちのプレーや言動は、いじめ問題と重なって見えてなんともいえない気持ちになる…。
    でも、これは作者本人も意識して描いた部分があるんじゃないでしょうか。

    彼らは強さは、生やさしいものじゃない。まさしく「次元がちがう」存在。全国大会に集いし猛者たちを相手にしてすら、まるでプロプレーヤーが子どもを相手にするようなスコアで勝ってしまう。

    「まともな試合にもならない相手に対して、本気でプレーするなんて無理」

    ここまで実力差が生まれてしまうと、彼らの言い分にもいたし方ない部分はあるかもしれない。
    それでも、スポーツは対戦相手がいなければ成り立たないもの。自分たちだけで試合なんてできない。だからこそ、プレーヤーも観客もアツくするようなほんとうにエキサイティングな試合をするには、対戦相手にこそ最大限の敬意を払う必要がある。
    フェアプレーっていうのは、ただ「ルールに抵触することをしない」ってだけじゃあないのです。

    でも、彼らにはそれがわからない。
    投げやりな勝利しか積み重ねてこなかった者に、「一生懸命」の価値がわかるはずがない。無意味な勝利を繰り返すうちに彼らは、自分自身のもつ「価値」すら見失ってしまったんだろう。
    10年に1度の天才。それがどれだけ貴いものか、得難いものか、おそろしいものか。
    自分の力が持つ価値がわからないから、おもちゃみたいに振り回して、自分もひとも傷つけている。
    ひとってきちんと大切にされてないと、誰かを大切になんかできないんだな。
    強さがどんどん当たり前になって、彼らのそばから、ほめてくれるひとも叱ってくれるひともいなくなってしまったことがかなしい。

    どんな理由があったとして、彼らのしたことは許されるべきじゃない。
    かなしいと思うのと同時に、己の才能とともに対戦相手すら無惨に踏みにじった彼らのおろかさに、ゆるしがたい怒りを感じる。
    彼らはきっと、このとき自分自身にも呪いをかけてしまったんだろう。
    楽しかったはずのバスケを、楽しめなくなる呪い。

    なすすべなく見ているしかない立場にいたとはいえ、黒子は復讐を誓う被害者などではない。
    彼もまたキセキの一員だったのだ。日向先輩のいうとおり、単純に「つらかったな、お前のせいじゃねーよ」なんて同情できるような話じゃない。
    この25巻を読んだ時点では、黒子にもし手心が加えられるようなことがあれば、この先この漫画を読むのはキツいな〜と感じていました。黒子っちをかわいそうがる漫画なんて読みたくない…!これまでどんな逆境に陥ったときも、黒子っちは誰のせいにするでもなく、悩んで苦しんで、それでも自分の力で乗り越えてきたじゃないか!

    そんなモヤモヤを抱えていただけに、26巻で火神くんの「おめーが悪ーんじゃん」には、ほんとうにすっきりした。
    無責任で他人事だけど、他人事だからこそ言えた名言。これぞ、バカの力!!
    黒子がずっとひとりで抱えてきた過去は、かわいそうがられるべきものではなく、まっすぐ向き合って乗り越えるべきもの。そうじゃなければ、大切な親友を傷つけてもバスケをつづけた意味がない。
    もうひとりで自分を責めつづける必要はないんだ。悪意でも同情でもなく、あるがままの意味として「おまえが悪い」って認めて、それでもいっしょにいてくれる仲間ができたんだから。
    黒子もきっと5人を倒したかったわけじゃなく、みんなの呪いを解きたかったんだろう。
    いちばん弱いくせに、いちばん困難な道を選ぶのが黒子らしい。


    それにしても、つらいときほどそのひとの為人があらわれるものだなぁ。
    確固とした自分ルールを持つゆえに、良くも悪くも我関せずの緑間。
    周囲の影響を受けやすく、優柔不断な黄瀬。
    つねに内省的に問題と向き合う黒子は、自分ばかりを責めてしまう。
    緑間には柔軟でひとの気持ちに聡い高尾が。黄瀬には他人にも自分にも厳しい笠松先輩が。黒子には悩む前に背中を押してくれる火神くんが。みんな、これしかない!!って相棒に巡り合えていて、もはやこれは運命としか。
    帝光時代の彼らはきっとまだごつごつした原石でしかなくて、彼らを輝かせたのは、大事に磨いてくれたいまいる仲間たちにちがいない。心から信じてくれるひとと出会えたからこそ、みんな変わることができたんだろう。みんな、今通ってる高校に進学してよかったね…!
    黒バスの相棒コンビみんな、ほんとうに大好き。
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      「鬼灯の冷徹」 13-14 江口夏実

      鬼灯の世界の心霊スポット訪問や、影の薄過ぎる妖怪・ぬらりひょんのイメチェン計画、アヌビス様の日本ミイラ探訪など、地獄からちょっとはみ出た「あの世」ネタ満載の13巻。
      あとがきを読んでいても地獄には不明な部分が多いようなので、地獄のなかだけで話を広げるには限界がありそうですよね。

      かわいい洋服に憧れて鬼灯に現世で買って来てくれるようにねだった座敷童ふたりが、まんま「園児服」な鬼灯チョイスに絶望する話がおもしろかった。これはあるある過ぎる。この絶妙なダサさは、かーちゃんのセンスそのものw
      ふてくされながらも文句は言わず、きちんとお礼をする座敷童たちがおかしいやら、切ないやら。「何か不服があるならはっきり言いなさい。私は傷付かない」って断言する鬼灯もおもしろすぎる。
      洋服をおねだりするだけの近しさにあっても、やっぱり座敷童たちは居候。わざわざ買って来てもらったものに、文句をつけるようなことはできない。そんなふたりにナナメ上から、「わがままをいっても、駄々をこねてもかまわない(ただし、そうすることによって何かが思いどおりにいくことはない)」ことを伝える鬼灯の、冷徹さと紙一重のやさしさがいい。
      積極的に手を差し伸べるようなことはしないけど、自分の行いへの責任はすべて受けとめる。彼のやさしさは、あまさではなく厳しさだからわかりずらい。

      13巻は白澤さまの登場は少なめで残念!しかし、今回も安定のたらしっぷりを発揮。
      白澤さまが女の子の好みにくわしいのは、センスがいいんじゃなくて単にデータが豊富なだけ。
      買い物中選びあぐねて「どっちがいいかしら?」と問うお香姉さんに「君が選んだ方が最高のセンス」と答えられる強心臓。
       →鬼灯「沈めてしまえ」
      白澤さまをミイラの原料としてアヌビス様に受け渡そうとする鬼灯。
      相変わらず仲が悪くてなにより!

      ―――――

      絵の才能につづき、歌唱力もびみょーであるということが発覚してしまった白澤さま。
      神様なのに、芸術方面からっきしだなんて…萌えだな!鬼灯の持ち歌は「平家物語」だそう。

      117話「瑞兆連盟」では、吉祥の神獣とされる麒麟・朱雀・白澤が極楽満月に勢ぞろい。
      長年つづく鬼灯と白澤の因縁、そのケチのつきはじめが語られる。

      互いに有名人で見た目も似ていたために、ことあるごとに比較されては値踏みされてきた白澤と鬼灯。
      若かりし頃、いまに輪をかけて女好きだった白澤は、立て続けに鬼灯を引き合いにフラれてしまう。これが引き金となって、もともと気にくわなかった鬼灯への逆恨みがバクハツ。
      閻魔大王による地獄開闢記念の式典に飛来した白澤は、鬼門の彷徨から黒猫と草履をばらまく悪行にでる。
      これを「宣戦布告」と認めた鬼灯は神獣・白澤=敵と認めて、以降ふたりの争いは続いているという。

      経緯もしょうもなければ、きっかけもやっぱりしょうもないな〜ww
      でも、このしょうもなさこそが、互いを意識するがゆえの仲の悪さを強調していていい。
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        「オハナホロホロ」 6 鳥野しの

        カバー袖に圭一さんが隠れてるのが泣ける…。
        ニコくんと圭一さんの話がずっと読みたくてたまらなかったんだけど、急転直下の昼ドラ展開にびっくり。

        晴れてふたたび一緒に暮らし始めた、麻耶とみちるとゆうた。
        ニコも交えて元どおりの日常が戻ってきたように思えたが、圭一が自分の舞台を観に来て事故に遭ったことを知り、ニコが姿を消してしまう。

        子役上がりの17歳。役者の仕事続けようか迷いながら、初舞台に臨んだ圭一。
        高卒後に上京し、バイトに明け暮れながらオーディションを受け、20歳前にはじめて自力で大きな仕事をとったニコ。
        年の差5歳。まったく異なる出自を持ちながらも、舞台のうえでふたりは共鳴しあい、結びついた。
        圭一の生前、ニコは繰り替えし「圭一の子どもが見たい」と語っていたという。その言葉にどんな意味が込められていたのかはわからない。でも、男同士では手に入らない未来を目の当たりにして、圭一はニコの前から去って行った。
        自分が圭一を追い詰めた。
        絶望したニコは、自分の罪の証であるゆうたを連れ去ってしまう。

        うすうす感じてはいましたが、思った以上にニコくんの中身はからっぽだったんだなあ。生けるしかばねみたいな身体で、それでも自分の罪を裁いてもうらうためだけに生きていた。
        ゆうたの先導のもと、ニコを追いかける三人。
        もしかしたらニコは圭一の元へ…?という状況のもと、それがニコのいちばんの願いなら止めるべきかどうか…と検討している麻耶ちゃんも何気にすごい。友人が死ぬかもしれない瀬戸際でこの冷静さ。

        お互いに愛に迷って、相手を試したくて、関係を持ってしまったみちると圭一。
        そして、弱さのままに、その手を放してしまった麻耶とニコ。
        間違って、すれ違って、離れ離れになった4人だけど、そうして生まれたゆうたのおかげで、またひとつになれた。この子がいなければ、もういちど出会うことだってできなかったかもしれない。
        この物語のヒーローはやっぱりゆうただった。ゆうたがニコくんの手をつかんでくれてよかった。

        そうして4人は末永く、いっしょに暮らしましたとさ。
        …とおとぎ話なら、このまま物語はまあるく幕を下ろしたのだろうけれど。

        十年後、高校生に成長したゆうたを描く後日談が、なんともせつない。
        母とその同性の恋人と、父の恋人だった男。なんとも説明のつかない、でもかけがえのない家族に愛されて育った少年は、自分の存在が過去に愛する人たちを苦しめたことに気づいてしまう。
        ニコくんはきっとずっと、圭一さんにとらわれたままなんだろうけど、いつかちゃんとゆうた自身と向き合えるといいな。

        すごく真面目に読んでたつもりだったんだけど、最後のゆうたが成長して圭一の面影が色濃くなるにつれ、ニコくんが「ゆうた君にもあまり手を触れなくなった」という表現に、「え…それは欲望がおさえきれなくなるから的な意味で?!BLってことか!」とがぜんテンションが上がってしまったことを告白しておく。
        ふつうに考えてゆうたはひよりちゃんと付き合いそうな展開だというのに、ニコくんとゆうたのそれからが気になってしかたないぜ…!
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          「オハナホロホロ」 5 鳥野しの

          初恋のひとに、もっと自分の幸せを考えてもいいと背中を押された麻耶。
          仕事に行き詰まっていたみちるは、しばらくの間、ゆうたの父親の実家のパン屋を手伝うことになる。

          同居解消まであと半年。ふたりは離れて暮らすことに。
          そして何やら思うところある様子で、ふたりのあいだを暗躍しているニコくん。ふたりの橋渡ししようってわけでもなさそうな、いつになく企んだ顔にそわそわしてしまう。
          ニコくんはこのお話のブラックボックスなので、徐々に核心に近づいてきた感じがするなあ。

          このまま別々の場所で、穏やかに暮らすのもいいかもしれない。
          ふたりがそう思いはじめ始めたころ、麻耶をまちわびたゆうたが麻耶を迎えにひとり家を抜け出してしまう。

          ゆうたのためにみちるから離れた麻耶だったけど、ふたりを繋ぎあわせたのもまた、ゆうただった。
          やってくるかどうかもわからない「いつか」のためじゃなく、いまこの瞬間を、かけがえのない人とともに生きるために、麻耶は傷つく覚悟を決める。
          ひとりで麻耶の元まで冒険してきたゆうたを、はじめて叱った麻耶ちゃん。
          やさしい、うつくしいものだけをゆうたに手渡したいと願っていた麻耶だけど、それはやっぱり「他人」の距離だ。汚い部分も、いやなところも分かち合って、家族になっていくんだろう。

          そして、ずっと名まえだけしか登場したなかった圭一さんが、ついに登場!
          かわいい!美人!!恋人のことを訊かれて、照れる顔がせつない…。

          学生時代、麻耶ちゃんは圭一さんに会ってたのか。しかも、恋人と同棲する予定だったって…きっとニコくんとのことだろう。それがいったいどうなって、みちると結婚することになったのか。
          子を成した仲にも関わらず、みちるが圭一さんにいっさい執着をみせないのが、この漫画の不思議なところなんだよねえ。夫婦だったはずなのに、どこか他人事のよう。どろどろしたものをかいくぐってきていたっておかしくないはずなのに。
          「呼べる名まえがほしかった」っていうモノローグを見るだに、さみしさを埋めあうような仲だったのかなって気はするものの、いったいどんな経緯でふたりは結婚したのだろう。
          ニコくんとの過去も含めて、クライマックスに期待。
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            バイバイ、サンキュー

            NARUTO完結につきジャンプを買ったよ〜!

            ああ、終わったんだなあ…としみじみと。
            嵐の後の夕凪みたいな、穏やかなエンドロールだった。こんな大団円を迎えられる漫画が、いったいどれだけあることだろう…。私はリアルタイムで読んでいないニワカだけど、日本人どころか世界中でみんなが読んでるような漫画を15年も描いてきて、しかもしっかり終わらせることができるって、ほんとにすごいことだ。
            物語は終わってこそ、その使命をまっとうできると思うから。

            しかし、センターカラーはびっくりしたぞ!
            ヒナタ!!!おまえがヒーローだ!!!
            振り向いてくれるのを待ってるだけのヒロインじゃねえ、初恋のあの子のハートを射止めたヒーローだよ!
            なにがどうなってヒナタとそうなったのか知りたい。映画か!?映画がそうなのか!?あらすじがめっちゃ「ナルトとヒナタで姫君危機一髪」っぽかったしな。
            うずまき家が絵に描いたようなぽかぽか家族なのに対して、うちは家がネタすぎて…!放浪親父と怪力母と野口さん系眼鏡っ娘って、どう考えてもギャグ漫画。知れば知るほどサスケというひとがよくわからんわ…奥深い。

            前号の巻末コメントにカラー大変ってあったけど、まさかフルカラーと思わなくて「え!?めくってもめくってもカラーなんすけど!?」ってなった。


            そして、イノウエさんのサイト更新されてた!!!もしかして…と思ってのぞいてみたら、うれしすぎるサプライズ…!
            うわ〜〜〜〜〜ん、角飛がいるようおう、感激…!
            これを節目にされるとのことなので、ファンの方はいまのうちにぜひぜひぜひぜひ。
            「描きたかった話」のこと、さらりとだけど触れてくれてて、ああ…読みたかった…でも、いいんだ。

            描きたいものは描きたいときに描くのがいちばんで、いちど保留にしてしまったら、その瞬間の情熱はどんどん古くなっていってしまう。だから、ただ与えられるだけの身としては、あまり「いつかそのうちきっと」っていう約束にすがるのはよくないよな、と。「描きたい」っていう気持ちだけ信じてよう。
            それそのものがかたちになることはなくても、ほんとうに「描きたい」ものならばその本質はいつかどこかで還元されるだろうから、それを楽しみにしていよう…と思っていた。
            でも、それもあくまで自分に割り切らせるためというか、できるだけ前向きにいるための暗示でもあったから、ちゃんと言葉に残してもらえてすごくうれしい…。やみくもに思い込んでいるんじゃない、ちゃんと信じてるんだって安心できた。

            イノウエさんの同人誌を読んで、原作読んで、また二次に戻ってますます好きになって。
            そのぜんぶがこの3か月に凝縮されてて、今日いっきに両方が区切りを迎えてしまったのが、いまはさみしくてさみしくてならない。69巻まで感想書いたのも、この萌えをなんでもいいからぶつけたい…!っていう一心だったんだなあと。
            イノウエさんの角飛本、ほんとうにすばらしいんですよ…!

            やけっぱちじゃなく、さみしいのと同じくらいうれしいんだ。
            終わってさみしいっていうより、出会えてうれしいっていうほうが大きいから。
            たった3か月で終わってしまうんか〜〜〜ってしんみりしてたけど…まだたぐる糸の残された状態で出会うことができたからこそ、こうしてリアルタイムでフィナーレを楽しめて。
            全然、間に合ってるじゃん!ぜんぶ終わった後なら、出会うこともできなかったかもしれない。幸せだった。

            描き続けてくれてるから読むことができるし、物語の終わりはつぎの物語のはじまりだし。
            ありがとうって気持ちといっしょに、読み続けよう。
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              「月に吠えらんねえ」 1-2 清家雪子

              万人受けの作品なんてつまらない。漫画は狂ってるくらいでちょうどいい。
              そんな漫画狂にもってこいの「一線を超えた近代詩漫画」第2巻が届いたよー!

              友人に「最近、おもしろい本あった?」と訊かれても、この漫画のタイトルは到底挙げられない。
              エログロホモあり、まともな人間はひとりも出てこない。まるで精神病患者の夢想のような、飛躍に飛躍を重ねる奇天烈なストーリー。すすめた私がおかしな人だと思われかねない。
              それでも、この悪趣味で猥雑な漫画の根底にあるのは、触れることをためらうほどに純粋な芸術への希求。
              友を殴り、欲に溺れ、心を病んだ泥沼から掬いだされる、無垢の詩情を宿した言葉たち。愚かな天才たちの倒錯しきった生き様に、なぜか惹きつけられてしまう。

              「月に吠えらんねえ」は近代詩を題材にした漫画だが、そのアプローチは実に独特。
              実際の詩人そのものを主人公にすることなく、「作品から受けた印象をキャラクター化」している。
              オタクの素養があるひとなら、難しいことはさて置いき、「近代詩作品の擬人化二次創作」と思って読んじゃえばいいと思います。
              私は実際、そう思って読んでいたりする。「実在の人物・団体には一切関係ありません」の注意書きどおり、それぞれのキャラクターにはユニークかつ変態的なデフォルメが加えられている。これこそがこの漫画の魅力。

              主人公は萩原朔太郎作品をキャラクター化した「朔くん」。
              なまっちろい金持ちのボンボンで、強迫観念が強い。しょっちゅう幻覚や妄想にとらわれては、友人や弟子に泣きついている。
              この朔という青年が、基本的にはアホの子のくせして、みょうにエロい。
              子どもみたいなわがままをいったかと思えば消え入りそうな表情を見せたり、白昼堂々白さんとSMじみた師弟関係を繰り広げたり。すばらしい詩に触れた時の恍惚の表情なんて、イキ顔そのもの。
              こんな退廃的美少年が痴態をさらす様を、一般誌で堂々と描いてしまっていいものなのか…!
              けしからん、けしからんぞ!と、手を戦慄かせながら堪能しました。

              さらに脇を固めるキャラクターたちも負けてはいない。
              朔の師匠であり、友人である「白さん」は北原白秋作品から生まれた、稀代の天才詩人にして常軌を逸した女たらし。
              白さんのたらしっぷりのえげつないことときたら!囁きひとつでどんな女もイカせてしまう。それでいながら、本人は女を便利な道具程度にしか思っておらず、犬猫みたいに愛玩しているところにぞっとする。
              でもそんな残酷さすら、かっこいい!と思わされてしまうんだもんなぁ。真性の色悪キャラである。

              そして、朔と「二魂一体」の親友「犀」。室生犀星の作品から生まれた彼には、顔がない。
              詩人としての感性を取り戻す為に旅立った犀は、朔たちが暮らす架空の都市・□街(詩歌句街)にはいない。
              犀が去って以来、朔と白さんの記憶からは、犀の面影が失われてしまった。良くも悪くもイっちゃってる朔と白さんにとって常識人の犀は、ふたりを此の世につなぎとめる杭のような存在だ。
              彼の不在によって、朔と白さんは詩に対する互いの齟齬を、徐々に明らかにしていく。

              朔・犀・白さん。三人は親しい友人同士でありながらも、才能の相克を孕んで危うい。
              この男同士の三角関係が、なんともいやらしくてたまらないのです。精神の交わりというのは、ときに肉体のそれよりよほど濃密なのだな、と痛感させられる。

              丘のうえの天上松にかかった縊死体の正体。病んでいく朔の精神。朝になると白さんの隣で死んでいる女たち。さまよい続ける犀の行方。
              肩を並べて歩んだはずの仲間も、やがて道を違えてゆく。その先にあるものとは。
              幸福を目的としない生を選んだ彼らには、はたして「たどりつくべき場所」なんてものがあるかどうかもはなはだ怪しい。
              それでも、2巻まで読んだ時点では、この異様な世界にはなんらかの意図あるようでわくわくしてきた。
              清家さんの物語は、断片が積み重なるなかで意味が立ちのぼってくることが多い。今後どんな展開を見せるのか楽しみ。

              こっそりひとりで楽しみたい。この面白さは、私だけが理解していればいい。
              読む者にそんな耽溺と陶酔をもたらす漫画だ。
              エロもグロもホモも、人目をはばかる趣味だからこそひとの心を惹きつける。均質化された安定保証の量産品じゃ足りない。もっともっと濃くて強い、誰とも分かち合えない快楽を味わいたい。
              そんな「ひとには言えない楽しみ」を知る者に贈られた、境界線ぎりぎりの怪作。

              あー、日本に生まれてよかった!
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                「鬼灯の冷徹」 11-12 江口夏実

                しょっぱなからリーマンパロきた!!!
                ホモサピエンス擬態薬&リーマンスーツで変装し、現世の企業で潜伏調査をする鬼灯。
                現代版鬼灯はちょっと銀魂の副長さんに似てるな。人相悪すぎて堅気に見えないところが素敵。
                現世でのコードネームは「加々地」くん。鬼灯がさすらいの超有能派遣社員なら、白澤様は受付嬢から秘書課のマドンナ、営業庶務のお局様まで、ありとあらゆる女性社員と浮名を流すいけすかない社長令息ですかね。現パロまったなし…!

                リーマン生活のため、髪を短く切った鬼灯のうなじがなんとも寒々しい。
                髪を伸ばしてたのは、きっと虫除けも兼ねてたんだろうな。こんな色気垂れ流しにされては、亡者たちが惑わされかねない。
                理容店は自分の顔と向き合ってるのが苦痛だし、伸びると面倒でつい自分で切ってしまう。ちょっと長めの髪は、おしゃれじゃなくて忙しさにかまけた結果だったのね。
                ほうっておくと仕事ばかりしてる鬼灯に、閻魔大王は縁結びをけしかけたこともあったよう。
                しかし、仕事中は「無の境地」でほかのことに気が回らない、という鬼灯。筋金入りのワーカホリックである。

                なんだかんだで鬼灯のことを気にかけている閻魔大王と、どこ吹く風で仕事に打ち込む鬼灯。
                やっぱりふたりの関係は、親と子どもみたいでほほえましい。

                第90話 恨みつらみあってこそは、鬼灯の生前の私怨についての解説編。
                「生け贄にされたこと自体より、よそ者・みなしごという点を持って排除対象にされたことが何より不愉快」というところが何とも鬼灯らしく筋が通っている。自分が納得すれば何でも受け入れるけど、自分でどうしようもない理不尽にはけして屈しない。
                鬼灯のトラウマを慮って過去に触れまいとする唐瓜と、自ら傷口に塩を塗りたくって殺菌してしまおうとする鬼灯の対比がおもしろい。恨みをネガティブにとらえる唐瓜のやさしさと、恨みを原動力に変えてしまう鬼灯のひねくれた前向き。そして、恨みなんて一瞬で忘れ去る究極生命体・白澤様。
                唐瓜を間にはさんで、鬼灯と白澤はやはり両極にいる。正反対のようで、恨みを自分にとって負のものにしてしまわない、という点ではよく似ている。遠くて近い不思議な関係。

                鬼灯のワーカホリックぷりを心配したシロは、休暇を兼ねたエジプト旅行へ誘う。
                古代エジプトの「死後の世界」を堪能する鬼灯だけど、シロさんが鬼灯不在の助っ人を託した相手はなんと白澤様。引っ越し騒動の仕返しに(あれ…恨み忘れてないな)、あえてカンペキな仕事で鬼灯のプライドを折ってやろうともくろむ。
                さっすが白澤様、鬼灯の嫌がることをよっくわかってらっしゃる!
                自分のテリトリーを荒らされて、苛立った黒いオーラを立ち上らせる鬼灯に萌える。

                ―――――

                猫好好ちゃんが、まさかの単品で表紙を飾るとは…!
                しかし、カラーで見ると髑髏っぽさが際立ってますます怖い。呪いの書にしか見えない。

                動物たちの自己紹介シリーズ、今回はベルゼブブ夫妻に使える山羊の執事・スケープさん。
                12巻はこの第94話に持っていかれた。

                スケープは中世の魔術大流行の際に、その名の通り悪魔の生け贄にされて殺された山羊。地獄でベルゼブブに拾われ今に至るとのこと。相変わらず好き放題なベルゼブブ夫妻の世話を焼くスケープに、鬼灯も同情の言葉を寄せる。
                しかしスケープは恐縮しきって、拾ってもらった以上、身を尽くして働こうと決めているのだと弁解する。
                鬼灯はとくになにを言うでもなく、頬杖をついてじっとスケープの話を聞いていたのだけど…その不思議と澄んだ眼差しに、スケープはこの冷徹な鬼神とのあいだに「一瞬共感があった」ように感じる。

                鬼灯もまた、生け贄として現世を終え、閻魔大王に拾われた身の上。スケープの話に自分を重ねたことは間違いない。
                死ぬはずだった生をつないでもらい、生きながらえている。
                鬼灯はけして自分の弱さなんて認めないだろうけど、「いらないものとして捨てられた」という思いがどこかにあるんじゃないか。そして、そんな自分を必要としてくれたひとへ報いたいたくて、身を粉にして働らいているのかもしれない。鬼灯のワーカホリックのゆえんが、少しわかった気がした。
                感傷に満ちた弱音や安易な共感なんて、鬼灯には似合わない。でも、血も涙もない鬼にだって、言葉にならぬ過去がある。
                鬼灯にあえて何も語らせなかったことで、あまりにもたくさんのことを物語っている見事なひとコマ。

                相変わらず画伯が爆発している白澤様。
                茄子とのコラボレーションで、芸術展へパフォーマンス・アートを出品。超巨大猫好好ちゃんに、踏みつぶされている。
                なんかもう…踏みつぶされてる白澤様を含めて、シュールなアート。自分の下手さなんて一切顧みない突き抜けた芸術家っぷりには、作者さんの美大時代の体験談も反映されているようで、妙な説得力を感じる。
                自分に疑いがない人じゃなきゃ、こんなバカと紙一重のこと、やってらんないよな。

                記念の第100話は、鬼灯と閻魔大王のいちゃいちゃ回。
                長年連れ添ってきただけあって、ときに熟年夫婦のような一面も垣間見せるふたり。

                閻魔大王はこんにゃく好き、という噂をゲットして、すぐさまこんにゃく三昧の夕食を用意する鬼灯。嫌がらせと実験を兼ねた、鬼灯にとって最高の娯楽ですね、これ。ビールと魚が好きってこともちゃんと知ってて、あえて用意するという。
                閻魔大王様も負けてはいない。「鬼灯君って割りと食堂で決まったものローテーションで頼むよね」と、鬼灯すら意識してなかったところまでちゃんと見ている。
                あくまで自分の趣味として一歩引いたことろから周囲を「観察」している参謀タイプの鬼灯と、他者への興味関心が「気づき」につながっている典型的君主タイプの閻魔大王。
                どうしても鬼灯は、他者に対して警戒心がある。対して大王様は、自分と異なるものも努めて理解しようとする人間だ。このふたり揃ってるからこそ、地獄がうまくまわってるんだろうな。

                「よかったら専用の五右衛門風呂を用意しますよと言ってるのに、断り続けるんですよ」とのたまう鬼灯に平然と「茹でない保証があるなら作るけどさ」と返す大王様。
                この「慣れてる」感…やはり熟年夫婦だ。

                鬼灯は、自分に害を及ぼす相手にはとことんまで冷酷になれる人間だということを、101話でまざまざと思い知らされたので…五右衛門風呂をほんとうに用意しないうちは、大王様も使い勝手があると思われてるということでしょう。
                0

                  「鬼灯の冷徹」 9-10 江口夏実

                  白鬼まとめ書き。

                  座敷童ツインズ登場。
                  座敷童が出て行った家は没落するという言い伝えを検証するため、あえて吉祥の神獣のいるうさぎ漢方「極楽満月」に派遣する鬼灯。趣味=白澤へのいやがらせ。

                  茄子の家へ招かれる鬼灯。
                  母親の記憶すらないほど家族と縁遠く、実家でのくつろぎかたがわからない鬼灯。
                  遠慮せずくつろいで!といわれて、そのまま自分空間へ移行してしまう。ほんとうに誰かといっしょの空間になれてないんだな…ひとり上手すぎていっそせつない。

                  家に座敷童が住み着いていることに気づいた白澤は、座敷童を追い出すため引っ越しを画策。
                  しかしこれも、鬼灯の策略のうち。まんまと嵌められて悔しそうな白澤。

                  ―――――

                  10巻前半は白澤様の出番皆無。
                  でも、動物多めでうれしい。江口さんは動物描くのがうまい。どの子も表情豊かでかわいい。このかわゆさは「天狗の子」とタイマン張れるレベル。シロさんをもふもふしたい。

                  営業スマイルで受話器をとるも、鬼灯からの電話とわかった瞬間に「お前」口調になる白澤様に萌え。
                  いつも誰にでも紳士なだけに、険悪っぷりが親しさアピールに思えてしまう。

                  近所に引っ越してきたかぐや姫見物に出かける白澤と桃太郎。
                  「美人だけが好きなわけじゃない」という白澤様はたらし上級者の余裕。「性別が女ならそれでいい」ってもう、逆に男嫌いってだけのような気すらする。
                  となりのクラスの美少女転校生をのぞき見する男子中学生状態のふたりに、教師役で参戦する鬼灯。
                  並みの男なら引いてしまうかぐや姫の気位の高さに、鬼灯は逆にそそられる。マニアックさではこちらも負けてない。

                  かぐや姫=庶民の女性が高貴な男をフりまくる、という作者の超訳に笑ってしまった。
                  「鬼灯の冷徹」には、地獄あるあるをはじめ、風刺を効かせた現代社会の地獄パロディ、動物たちのほのぼの自己紹介などいくつか定番のパターンがある。
                  なかでもこの「超訳おとぎ話」は、いずれもユニークかつシニカルでおもしろい。アイデンティティを失って苦しむ元一寸法師や、イケメンすぎる金太郎、浦島伝説の新解釈など、いずれも「そうきたか!」と膝を打つ話がそろってます。
                  0

                    「鬼灯の冷徹」 7-8 江口夏実

                    白鬼まとめ書き。

                    第52話の扉、半袖鬼灯の上腕二頭筋…!
                    ガタイのよさの片鱗がうかがえるセクシーショット。脱いでるところ見たい。(率直にもほどがある)

                    妲己ちゃんの買い物に付き合う白澤様。この人ほんと…貢ぐタイプだよな。
                    いざ本命と付き合っても、わけわからん高級品とかぽいっと買い与えて困らせそう。というか、怒らせそう。

                    「聞くだけで見る気をなくす映画のキャッチコピー」シリーズに心当たりがありすぎて吹き出す。

                    鬼灯はイジメられるのが好きなMよりも、反発する相手をへし折るのがお好み。
                    つまり、白澤様みたいな打たれ強い男がタイプってことですね!

                    じつは、NARUTOのサイと同じく、描いた絵を具現化する術が使える白澤様。
                    猫好好ちゃんが紙から抜け出す様子が、まっっったくカッコよくなくて笑える。「すりーん、ぺそっ」って、なんて秀逸な擬音…!立体化する意味がまったくねえ!!
                    猫好好ちゃんってなにかに似てる…って思ってたんだけど、わかった。ラピュタの巨神兵に似てるんだ。無垢なのに、闇を孕んだ佇まいがそっくり。かわいいだけの存在なはずなのに、見てるとみょーにせつなくなる…。


                    ―――――

                    ステーキ食べながら大王様をいじりたおす鬼灯を見てて、やはりこれはじゃれ合いのような気がしてきた。
                    どんなどSかまされても笑顔で流してしまう大王様も、だいぶ鬼灯を甘やかしてると思う。このふたりだけの阿吽の呼吸があるよな〜。言ってることは殺伐なのに、ほのぼのしてしまう。

                    衆合地獄の花街で出張診察する白澤様。
                    人の悪口を滅多に言わない白澤様が、唯一口汚く罵る相手が鬼灯。良い悪いなんて関係ない、たんなる意地の張り合い。鬼灯が実力行使するまで、どちらも譲らないし収まらない。
                    絶対に負けられない戦いが、そこにある…!


                    8巻のMVPは、お便りコーナーで作者に「右耳の片ピアスはゲイの意味がありますが、もしかして白澤ってそうなんですか?」とぶっこんだ読者様に決定。勇者あらわる。
                    女好きはカモフラージュっていうアレですね。わかります。
                    0

                      「鬼灯の冷徹」 5-6 江口夏実

                      白鬼まとめ書き。

                      カバー絵のちび鬼灯きゃわわ…!
                      30話の扉は軍服鬼灯!着流しの下にシャツネクタイって…!奇天烈なセンスに惚れ惚れしてしまう。
                      江口さんの絵は、レトロモダンで和洋ちゃんぽん。おもしろければなんでもありな猥雑さがいい。


                      頭がいいのか頭が悪いのかよくわからない、紙一重の上にいる変人にして天才。それが鬼灯&白澤。
                      鬼灯の金魚草マニアも、白澤の女狂いも、あきらかに並みの「好き」ではない。毒を喰らわば皿まで、と言わんばかりのスタンスがそっくり同じ。

                      結婚できない男、白澤様。
                      白澤「僕は女のコに一度でも「結婚しよう」なんて無責任発言をしたことはない。ひっぱたかれても正面きって「僕と遊んでください」っていう。それが誠実ってことだと思う」
                      白澤様の異様に説得力のあるろくでなし発言きたー!
                      「大きな乳には包まれたい、小さな乳は包んであげたい」に次ぐ金言。
                      割り切った相手としか遊ばないってあたりは、さすがプロ。どれだけ遊んでもあきれられないのは、なんだかんだで遊び方がキレイだからだろうな。行く先々で修羅場を踏んでるようでは、あっという間に女子包囲網にかかって総スカンくらうはず。

                      説明書の図解すら象形文字と見まごう白澤様の画伯っぷりに耐えかねた桃太郎。
                      相談を受けた鬼灯は茄子を師匠として、白澤に絵を習わせようと提案する。
                      習作がてら、鬼灯のスケッチをする白澤様。完成した絵は…どうみても柳の下の悪鬼。
                      自画像を描いてはじめて、自分が鬼灯と似てることに気づく白澤。
                      →似てる似てないで抗争勃発。やはりこのふたりにとって「似てる」は地雷。


                      第37話は鬼灯過去編!わーい、待ってました!

                      神代のころ、まだ人間だった鬼灯は「丁(召使の意)」という名の孤児だった。
                      雨が降らない凶作の年、丁はいけにえとして奉げられる。もしもあの世があるなら村人たちに制裁を加えてやる…!という丁の呪いが鬼火を呼び、死後、丁は鬼の子となった。
                      木霊に導かれて黄泉に移り住んだ丁は、閻魔大王から「鬼灯(鬼火+丁)」の名まえをもらう。当時から聡明だった鬼灯は黄泉の改革を推し進めていた大王に見込まれ、やがて閻魔大王の二代目補佐官までのぼりつめた。
                      初代補佐官は黄泉の女王・イザナミ。鬼灯が設計したイザナミの御殿の柱には、鬼灯を生け贄にした村人たちの亡者がしばりつけられているという…。
                      なかなかに壮絶な過去話だが、鬼灯は小さいころから鬼灯。恨みつらみこそが、鬼灯の原動力なのね。
                      鬼灯に名まえを与えたのは、大王様だったのか。
                      鬼灯が大王にひときわ厳しいのは、鬼灯にとって「身内」的なポジションにいる唯一の相手だからなのかも。大王様のひとの良さを「優柔不断」「なまけ者」といつも罵る鬼灯だけど、そういうところに救われてもいるんだと思う。孤児だった鬼灯には、当たり前のひとのあたたかさに触れる機会も少なかったはず。不要な馴れあいを自分にゆるさない分、辛辣な態度に変換されてしまうんじゃないか、なんて考えたりした。

                      鬼にも亡者にも大王にも厳しい鬼灯だけど、動物たちだけには優しい。
                      地獄を動物とUMAと妖怪でいっぱいの王国にして、ムツゴロウさん的なひとに収まるのが夢らしい。
                      この動物獄卒たちも、鬼灯と同じ現世に居場所を失ったものたちだと思うと、ちょっとせつないけど…。


                      ―――――

                      鬼灯が現世に視察にでかける際は、角隠しにキャスケット着用。

                      白澤様は恐竜時代からおわす神獣。北京原人の恋愛も観察済み。
                      そもそも、生き死にの概念というものがあまりないらしい。

                      金太郎=気は優しくて力持ち
                      白澤=気は優しくて軽薄
                      鬼灯=厳しくて力持ち

                      むしゃくしゃして白澤を罠にかける鬼灯。ある意味この喧嘩も気晴らしというか…スキンシップの一環のように思えてきた。鬼灯ってほんとうに嫌いな相手は無視して視界にも入れなさそうだし。
                      白澤様ってたしかに基本的に「気が優しい」というか、事なかれ主義というか。自分から不用意に殴りかかっていくようなことはしない。こういうところは、やはり神獣様だ。女以外に関しては節度を心得ている。
                      明確に「こいつ嫌い」から白澤に接している鬼灯に対して、白澤は「お前がそういうつもりなら」と意地になっている部分がある気がする。その証拠に、鬼灯からのプレゼント「起こっていいのか!?天国殺人事件」1・2巻も案外素直に受け取っているし。育ちがいいから悪意に疎いのか…鬼灯から譲歩すれば、案外白澤はあっさり折れると思う。
                      しかしこのプレゼント、犯人にマーカー済み。
                      そうだよな〜!鬼灯が白澤相手に「自分から」一歩譲るなんてありえない。
                      鬼灯が鬼灯である以上、このふたりは永遠に追いかけっこなのだろう。


                      鬼灯は強面でとっつきづらそうに思われてるだけで、実際のところ、白澤並みにモテてるんだと思う。
                      (バレンタインデー回より)


                      ちび鬼灯時代にもふたり出会ってたのか…!白澤様、まじで神出鬼没。
                      鬼灯の節目節目に白澤がかかわってるんだな…時を超えて幾多の邂逅をくりかえす転生ロマンスみたい。公式ハンパない。
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