「東京純情コンバース」上・下 佐野裕貴

96年に鳩村さんが別名義で出したデビュー作が復刊。
うわさには聞きながらも、読む機会はないだろうと思っていたので、よろこび勇んで買ってきた。

生徒会役員としてそつなく過ごしながらも、子どもっぽいクラスメイトたちとは一線を引いている葛生巧馬。
ある日の朝礼で倒れかけたところを、札つきのワル(という仰々しい肩書からして、時代を感じますね)という噂の内水主税に助けられて以来、巧馬は主税の履いていた黒のコンバースが忘れられない。
優等生と不良。学校での立ち位置は正反対でも、子どもと大人のあいだで、内面にはそれぞれに同じような葛藤や焦燥を抱えていた。価値観のちがいに反発し、ときに傷つけあいながらも、ふたりはやがてかけがえのない相手として必要としあっていく。
自分の気持ちに正直な巧馬は、恋に対しても真正面からぶつかっていく。真面目だけど四角四面ではない、頭のキレる男前として描かれているところが鳩村さんらしい。

それにしても、鳩村さんにもこんな王道センシティブを書いていた時代があったんですね。
掲載誌の特性もあってか、繊細で壊れやすい、迷える若者たちの青春譚。好き同士だからといって、すぐに身体の関係には結びつかない潔癖さや、欲望へのおそれ。とうに忘れてしまった十代のころの純情を、むずがゆく思い出した。

タイトルからもわかるとおり、当時の風俗が色濃く反映された内容なので、過去の遺産をなつかしむ気持ちになるのは避けがたい。時を経ても色あせない名作かといわれると、そこまでには達していないと思う。文章も作風も、いまよりずっと荒削りで手さぐり。
ただ、これが書きたい!とほとばしる情熱は、いまと変わらず、あるいはそれ以上に伝わってくる。
核にあるものは変わらないが、「佐野裕貴」が「鳩村衣杏」なるあいだに、明確に作家の書きたいものが変わっていると感じる。自分が書くべきものを掴んだからこそ、鳩村さんはもういちど別名義でデビューしたんじゃないだろうか。
こうして「佐野裕貴」が「鳩村衣杏」へ変わる道のりを垣間見ることができるのも、ずっと書き続けてきてくれたおかげだなあ。

「鳩村衣杏」の片鱗が感じられるのは、むしろお兄ちゃんたちのスピンオフ「東京恋愛コンサイス」のほう。
鳩村さんの理に長けた文章はやはり、描写にこだわるより、小気味よい会話や気の利いたやりとりで魅せるタイプだ。

触れなば落ちんという風情の美貌に反して、いつも飄々として弱気はみせない成悧。挫折知らずでどんなときも人の中心にいたはずが、はじめてままならぬ相手と出会って振り回される将吾。
好きだけど、負けたくない。好きだから、かっこう悪いところは見せられない。
本音を隠したつもりでも、はしばしに想いがあふれてしまっている言葉のいちいちににんまりしてしまう。
いつも絶対自分を曲げなかったふたりが、お互いの前でだけプライドを投げ出してみせる。恋のためにおろかになる。
まるで「勝負」みたいな、意地とプライドをかけた丁々発止の恋模様に、これだよこれ!と膝を打つ思い。

わがままな猫みたいな成悧だけど、素直になれないだけで、ほんとうは将吾に純情一途なところがかわいいんですよね〜。はじめてのときの成悧のかわいさったら…そりゃあ将吾もめろめろになるだろう!と。
成悧も将吾もデキる男だけど、自分なりの「美学」とも呼べる揺らがぬ信念を持っている。
ただ見目が美しいだけ、お金を持ってるだけじゃ「いい男」とはいえない。鳩村流の「いい男」は、デビュー時からすでに完成されてたんだな。
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    腐り始め(がいちばんうまい)

    腐始めに同人誌を売りにいってきた。

    秋口にイノウエさんの本を読んだのが呼び水となり二次を漁り始めたおかげで、ただでさえ腐海だった部屋がさらなるカオスへと化していた。古いオリJune本も合わせて、泣く泣く整理整頓。
    値段がつくうちに…と、流行のジャンルの本はお気に入りを除いて手放した。特典小冊子なんかももっていったけど、売り時を逃してしまうとたいしたお値段はつかないんだな。そして、ジャンルが盛り上がっているうちなら、どんな本でもそれなりに値段がつくということを知る。
    宗凛本はぜんぶ買い取ってもらえた。これを軍資金にして、また宗凛本買うのだ。エコサイクルや!

    査定のあいだに店内の同人誌を物色。
    誕生日プレゼントだ!一年がんばったご褒美だ!お年玉だ!と、年末からこっち理由をつけては通販をポチりまくっているので、さすがにここは自重したほうが…とうっすら慄きつつも、「萌えは一期一会や!」とドーピングきめる。
    ¥5000で買い取ってもらって、¥15000分買い物をするというカモのようなお客です。

    イノウエさんが主催の角飛アンソロがあった!わーい、お年玉だ〜!(もらうほど財布の中身が減る、もはや「落とし玉」)
    ほかにも古キョンとか承花とか火黒とか、脈絡なく買いあさってきた。ほしかった本がたくさん見つかった。表紙があまりにかわいくて衝動買いしたシンジャにも萌え転げた。やっぱり主従ってせつないな…!
    今年もアツい一年になりそうである。

    冬コミの同人誌もぼちぼち届いていてきたし、あと一日贅沢な冬籠りを過ごせそう。
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      パレードはつづく。

      引き続き、ひとり六青みつみ祭り開催中。本日は「天使強奪」を読了。
      「聖天使」と称される天国的美貌のエクソシストと、彼の守護者を命じられた王室警備士の禁断愛。現実の宗教をモチーフとしたパラレルワールド設定に六青さんらしい趣向が凝らされていて、BL以外の部分も楽しく読んだ。
      ひと工夫ある三角関係ものだったのだけど、当て馬のキャラクターが非常に魅力的。六青さんはやはり執着攻めで輝くな!報われなさも含めてすこぶる萌えました。

      あしたは「闇の王と彼方の恋」にしようかな。
      まだまだ積み本があって、いつから六青さんの本積み続けてきたんだろう?と別宅で検索かけてみたら、なんと12年3月に「誓約〜」を読んで以来手つかずだったことが発覚。約2年半ぶりの新刊か!
      2年なんて、大人になってしまえばあっという間だなあ。まさかそんなに長いこと読んでないとは思わなかった。
      それにしても、「誓約〜」で途切れて「裏切り〜」読みたさに再開したあたり、とことん萌えに忠実。かたちはちがえど、どちらも俺様執着攻め。ごちそうさまです。
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        一日一冊

        六青みつみ「代償」シリーズの既刊分を読了。
        先日の日記で「奪還の代償」がない!と騒いだ後、テーブルのうえに積んだ本の山の下から「奪還〜」を発掘。お手本みたいな灯台下暗し!

        一日一冊読み進んで、最新刊の「裏切りの代償」を今日読み終えた。
        シリーズものを読みきってしまうと、ひととき滞在した世界から去るようなさみしさをおぼえる。
        六青さんの本にかならずといっていいほど輪○や凌辱描写が出てくるのは、この界隈ではすでに有名かと思う。BLにおける私自身の基本姿勢は一棒一穴なので、六青さんのお家芸をやや苦手としていたのだが、「代償」シリーズを読んでいて気づいたことがある。
        六青さんはきっと無理やり萌えなんだな。この無理やり萌えは、加虐の主が攻めか第三者かには関係なく、受けがかわいそうな目にあう、というその一点において発動するようだ。「忠誠〜」や「奪還〜」のように攻めが誠実な良識人だと受けに無体をはたらいたりしないので、かわりに第三者が介入してきて受けがひどい目に遭う確率が上がる。「誓約〜」や「裏切り〜」はすれ違いから攻めが受けを無理やりしてしまうので、第三者の介入が必要ない。受けと攻めの関係ががっつり濃く描かれているので、個人的には「誓約〜」と「裏切り〜」の2冊がとくに好きだ。
        いずれにしても、「攻めに誤解されて無理やりされたうえ、敵にも拉致監禁されて凌辱」みたいな救いのない展開はない。どのお話もあまさと苦さのバランスが絶妙なロマンスに仕上がっており、二段組みの重厚さにもかかわらずぐいぐい引き込まれた。

        聖獣攻めなんて沙野さんなら絶対獣○まで持っていく設定だよなあ。でも、六青さんはそっちより輪○のほうが萌えなんだな。ケモ耳萌えひとつとっても、アプローチは人それぞれでおもしろいな〜と、妙なところに感心しながら読んだ。
        読んでない六青さんの本がまだ3,4冊あるので、つづけて読もうっと。

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        追記(12/7)

        同人誌の整理をしていたら、宇宮さんのデビュー5周年記念冊子に六青さんの対談が収録されていて、六青さんは「無理やり萌え」というより「後悔萌え」なのだと判明。
        「無理やり」のあとで、攻めが「俺はなんであんなことを…!」って深く後悔するところが萌えなのか。
        なんでこんなに無理やり好きなのか…と不思議だったんだけど、そのあとが重要なのね。納得。
        あと、対等より身分差&格差萌えというのにも肯く。六青さんはまったく対等萌えないよな。笑
        六青さんの萌えは、私の萌え(対等・受け至上主義・下剋上志向・地味萌え)とは対極なので、なるほど〜!そういうことなのか!と蒙が啓かれる思いだった。根っこはまったく別だけど、後悔萌えとか再会萌えとか、好きなシチュエーションがかぶってるからおもしろく読めるんだろうな。
        英田さんとの対談も収録されていて、こちらは自分の萌えどころと近いのでにやつきながら読み終えた。


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        繁忙期が極まってきている。
        やってもやっても終わらない。早く出て行って、遅く帰る日々。

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        12月に入って、さらに寒さにギアが入った感じ。
        きのうの夜、コンビニに買い物に出たら凍えるほど空気が冷え込んでいてたまげた。真冬の寒さだ!

        まだなんとか、暖房はつかってません。でもさすがに麦茶はあきらめて、あたたかいお茶に切り替えた。
        ぼちぼちコートをおろすかな。トレンチは窮屈でちょっと苦手。会社にもダウン着ていきたい。
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          美術手帖 2014年12月

          久しぶりにボーイズラブ特集本を読んだら、ハートに火がついた。
          あの作家さんの二次ジャンルって…とか支部のあのつづき…とか数珠つなぎに気になって、ネット徘徊しまくり。
          気づいたら時間泥棒に1時間盗まれてた。ちょっと夢中になると、すかさず盗んでくんだもんな〜。こわいこわい。

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          このところあらゆる媒体でBLが特集されまくって、うれしい反面及び腰でもある。
          私にとってBLはやはり秘した趣味なので、衆目に大々的にさらされているのを見ると、どうにも臆してしまう。
          そのうえ、今回の特集本はなんと、ファインアートの雑誌だったはずの美術手帖社からの刊行。すくなくとも、私が学生時代立ち読みしていたころには、とてもBLなんて特集しそうな雰囲気ではありませんでした…。デザフェス特集はやってたけども。
          つねに同じランナップの作家が紹介されているのをみると複雑な思いにかられたりもするものの、まだまだ語りつくせない部分があるからこそ、こうして何度となく特集が組まれているんだろう。
          迷いながらも、明日美子さんが16P描き下ろしを目当てに買ってしまった。明日美子商法…!

          しかしこの本、読みだすともうとまらない。
          BLの現場からは離れた視点で編集されているため、ほどよく客観的で記事の内容も濃く、満足度の高い特集本でした。

          BL表現についての座談会(金田さん、福田さん、山本さんの安定安心のお三方。BLの特集記事ではお馴染みのみなさん)なんて、まるでオタク友だちとアツく語り合ってる気持ちで読みふけってしまった。
          近年の二次作品における「モブ」表現について誰かと語り合いたくてたまらなかったので、モブについての言及には「そうそうそう!!」とうなずくことしきり。モブという概念をつくったひとってすごいよね〜。
          ネット上で自然発生したことばなのだろうけど、「オリキャラ」だと恐れ多いのが「モブ」だといくらか免罪符になるところがありますよね。原作至上の二次だからこそうまれた表現様式なのだろう。商業BLでの3P大流行とも無縁ではなさそうな。
          アニメ化にあわせてジャンルがどんどん流転&多様化するようになり、CP固定よりよろず傾向が強くなったのも、土壌のひとつになってる気がする。オリジナルでも恋煩シビト「溺れる」とか彩景でりこ「チョコストロベリーバニラ」とか、三角関係ものの良作が次々うまれていて、一棒一穴に限らない多角形の関係性萌えが発見されつつあるのかもしれない。

          いつもひとり悶々とこねくりまわしていたことをきちんと言語化してもらえて、「こういうことだったのか!」と眼からうろこ落ちまくりだった。はああぁあ、脳が高速回転しっぱなしで妙に冴えわたってしまってる。
          前段のBLクロニクルはものすごく精査されて整理されてるのに、「BLまんがのこれから」の話題になった途端、会話がただの「萌えガタリ」になってるところもすごくあるある。笑
          現在進行形で萌えてるときって、正直作品としての出来とか考えられない。萌えって超絶主観だから、ハマりこんでるあいだは俯瞰して評価するとかできないんだと思う。

          巻頭の描き下ろしイラストもすばらしかった。お宝です。
          「オトコとシゴト」をテーマに、宝井さんは「テンカウント」のふたりの8年前設定(城谷さん三十路だったの…!)、ヨネダさんは「囀る鳥は〜」の超絶色っぽいイラスト描いてくれてます。
          ヨネダさんのイラスト、ほんと私の萌えそのものだよーーーー!!!!萌えに脳天を直撃される感覚。ヘレンケラーがウォーター!!ってなったときって、こういう気持ちだったんでしょうね。
          雲田さんは「野ばら」の10年後。うう、こういうテーマでイラスト描いてくれるのうれしい…この一枚だけで番外編一話分あります。

          雲田はるこや中村明日美子、よしながふみはこうしたインタビューではもはや常連組ですが、さすがおもしろいです。
          1問われただけで10かえすよしながさんの聡明さったら、惚れ惚れしてしまう。
          「きのう何食べた?」は当初、BL誌での連載を考えてたんですね。
          BLに関心のない私の友人たちもみんなおもしろく読んでくれる稀有な漫画なので、モーニングで連載してよかったのではと思っています。BL誌連載だったら届かなかったひとがたくさんいただろうし。

          明日美子さんは性表現について語る言葉すら、どこまでも端整でうつくしい。
          人となりが漫画に現れてるんだな、とつくづく思った。私がゲスいエロが好きなのもまた人柄…。おっしゃっていた「リズムへのこだわり」、わかるような気がしました。
          明日美子さんの漫画はとても音楽的に感じる。モノローグの置き方とか、絵の見せ方とか、流れるようにするする入ってきますもんね。本を読むというより、音楽を聴いたり、映像を観ているような感覚があります。はやく「薫りの継承」本になってほしい〜!!

          こだかさんは、インタビューを読むたびにそのプロ意識の高さに心打たれる。特別すごいこと語ってるとかじゃなく、「読者を楽しませることを楽しむ」ことができるのが、こだかさんのプロとしての才覚ですな。
          鳥人さんの「漫画は絵・演出・話で成り立ってる」という言葉に「そうそうそうそう〜〜〜〜!!!」ってはげしく肯く。皮肉まじりに自分を俯瞰して語る語り口が、漫画そのままでおもしろかった。根っこはアツいけど、表面はクールなんだよね。そこが大好きです。鳥人さん、またオリジナルも描いてくれ…私が二次読めばいいですね、そうですか。
          はらださんとかヨネダさんとか、絵は描いてたけどちゃんと同人誌出したのは就職してから、というひとが案外多くてびっくりした。プロになるひとって、基本十代からバリバリ描いてるんだと思ってたよ。才能だな〜!

          座談会の「最近の意欲あるマンガ編集者は、コミケが開催されてない時期はずーっとpixvを見ている」って発言が、真面目なだけにおかしくて吹き出した。
          後半の字面だけだと、ただの廃人だよ!ほかにも作品のキャプションとかキャラクター紹介の細かいところに、ちょいちょいおかしい表現があって、重箱の隅まで楽しめました。
          はー、ほんとにBLっていいもんですね。
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            幸福スプラッシュ

            読みたかった同人誌の続きがもうでてるうぅぅ!!!!???
            えっ…うぇ(二度見)…やっぱりでてるぅぅぅ!!!!

            10月に100Pの新刊がでて、11月に100P超えの続編が…!?
            人間業と思えない!!!あんたが神様や!!!!

            そっこうとらのあなでぽちってきた。このジャンルのひとはほんと果報者やな…月イチで100P超えの新刊って、週刊誌の速度超えてるやん。そのうえ支部にも漫画描いてくれるって…廃人になるのがこわくて、ガラケーユーザーやめられません。
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              「こどものままでよかったのに。」 山田まりお

              あかん、2ページに1回は吹き出してしまう…!まりおさんのギャグセンスが冴えわたる。

              「うちの子がご迷惑かけます。」の息子・秀樹が主人公のスピンオフ作。
              前作ではまんまクレヨンしんちゃんだった秀樹が立派な攻めになって…と感慨にひたっていたら、中身はおバカなままでさらに萌えた!!!
              初恋の人・和と十年ぶりに再会した秀樹。しかし、どれだけ成長したところで、和にとって秀樹は弟みたいな幼なじみでしかない。つれない和に、秀樹は猛アタックを開始する。

              秀樹の手段を選ばぬ猛アタックっぷりに、笑いを禁じ得ない。
              自分の試合の応援にきたはずの和が女の子と話してた!とだだをこね、勉強の息抜きにゲイDVDを持ち出し、「和の身体で童貞卒業したい」なんて死球まがいのど直球を投げ込んでくる。あきらめ悪いわ、ひとの話聞かないわで、迷惑極まりないバカわんこっぷりにもかかわらず、和が好きで好きでどうしようもない!っていう童貞力純情がだだ漏れでていてどうにも憎めない。

              いつも強引な秀樹だけど、それも「いい子」を演じてしまいがちな和を知っているからこそ。ほんとうは、何より和のことを大切に思っていて、和がつらいときはいつもそばにいてくれた。
              どんなに拒まれようとへこたれない秀樹の図太さ一途さに、和もだんだんほだされていく。

              念願の初えっちでは、はじめて使うコン○ームに秀樹の童貞妄想が爆発!
              期待を裏切らない変態っぷりに爆笑した。無責任に秀樹をたきつけているお父さん’sや、いつの間にか受けにジョブチェンジしてた和パパなど、脇役たちもいい仕事しています。

              理想の攻めは冴羽りょうと野原しんのすけな私にとって、まさしくドリームカムトゥルーなバカわんこ攻めだった。
              まりお先生、まじサンキューな!
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                「もっとずっときっと笑って」 久我有加

                「君が笑えば世界も笑う」続編。

                大学生になった起と、専門を卒業した寿。同居をはじめて、恋人としての関係はますます順調。
                しかし、起のツッコミにダメ出しを喰らい、オーディションで立て続けに落選。「オレンジグミ」は試練の時を迎える。

                このコンビ、天才は寿のほうなんだなあ。
                寿といっしょにいたい一心で漫才をはじめた起が、はじめて寿を競争相手として意識する。自分の才能に自覚のない寿は、はじめてできた起との距離に戸惑う。
                起はふつうの人生を選べば楽勝街道を突き進めたはずなのに、あえて壁にぶつかり、もがきつづける道を選んだ。カッコ悪い自分を受け入れて努力をするって、なかなかできることではない。前作ではとにかくひーちゃん命な起がかわいかったけど、挫折を知って男を上げたな。

                いっしょにいるためにコンビを組んだふたりが、コンビでいるために距離を置く。
                ずっと「恋人」の比重が大きかったふたりが、真面目に「相方」としてのお互いについて考えていて…あんたら成長したな〜と、田舎のおかんみたいな気持ちになった。
                なんだかんだいってもお互いにぞっこんなふたりなので、地固まってからはカンペキなバカップル。
                ひーちゃんに近寄る男はすべて敵!な起の余裕のなさと、そんなオコもかっこかわいい…なんて照れてる寿のお花畑っぷりに癒された。起は色ボケで、寿は天然ボケのボケボケコンビ。末永くラブラブしていてほしい。


                佐倉ハイジの絵が、しばらく見ないうちに進化してる…!
                目鼻立ちがすこしシャープになってて色っぽい。また漫画も読ませてほしいです。
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                  薄い本いろいろ

                  通販した同人誌が届いたので、日がな一日うすい本読んでた。至福…。

                  宗凛たくさんと火黒の再録他と大菅。
                  自分はほんと一貫して…黒髪攻めが好きなんだな!これだけは、BL読み始めたころから変わらない。
                  基本男っぽい見た目の、単純で一本気でがさつな攻めが好きで、+執着系とか+世話焼きとか、オプション追加はご自由に、という感じ。インテリかワイルドなら、絶対ワイルド。王子様と騎士なら、断然騎士。言葉より腕っぷしで口説くタイプが、受けの尻にしかれるシチュエーションに萌える。
                  優男系も嫌いじゃないけど、真性王子タイプじゃなくて+どヘタレとか+腹黒みたいな極端な味付けがないと萌えない。でも、「変態」さえ追加できれば、どんな攻めもだいたい萌えられるな〜。変態は万能調味料だな!

                  受けはかわいいというよりきれいめの、芯が強い子がいい。自分の弱さと向き合って、自分と戦える人。
                  受けに思い入れて萌えることが多いのもあって、自分のあこがれとか共感を反映させやすいタイプに惹かれることが多い気がする。凛ちゃんも黒子も菅さんも、ぜんぶ努力家タイプだもんな〜。仕事はデキるのに、恋は不器用って萌えだよね…!
                  この「仕事がデキる」ってところが重要で、いざとなれば攻めより仕事(使命)を選ぶくらいの覚悟だとなおよい。逆に、攻めの仕事(使命)のためなら、自分は身をひこう…ってシチュエーションもまた鉄板。
                  男同士の恋は、葛藤が多いほうがいい。

                  宗凛どれもおもしろかったー!
                  ピュアショタもアダルトパロも鮫柄でのわいわいがやがやも、ぜんぶいい。
                  宗凛は公式が宗凛だから、モノローグ主導で本編を補完していく本も多かった。作家さんによって微妙に宗介の思考のプロセスが異なって、なるほどなー!こういうのもありだなー!って妄想ふくらんだ。
                  自分で妄想するぶんには、宗→→→→→(越えられない壁)←凛くらいなので、宗→→←←凛みたいな、パワーバランスが拮抗した本を読むだけで興奮した。凛ちゃんが宗介を意識してる、というしあわせ…!
                  自分ひとりじゃ妄想をハッピーエンドまで導けないので、誰かに「正解」を描いてほしいんだろうなあ。なれそめから卒業のあとまでつづくような、大長編宗凛が読みたい…。

                  なんとなく買った火黒がどれもこれもおもしろくて、さらなる欲望に火がつきそうになる。
                  やばい、まぶしいほどの青春っぷりがたまらない…!あふれる初恋感…!火神くんが直情バカなので、基本健全なお付き合いにしかならないところがいい。理想的な高校生CP。なにもかもういういしすぎてこっちが照れる〜。
                  特殊設定の家族パロも読んだけど、そっちもすごいおもしろかった。このひとプロじゃないのか…ふつうにいい話すぎて泣いたよ…。ちいさい火神くん、かわいすぎる!
                  黒バスはジャンルが成熟期を迎えてるおかげでいい作家さん集まってるな〜。でも、踏み込んだら最後、出て来れなくなりそうで怖くもある。

                  大菅も高校生!!って感じですごく萌えた〜。大菅もっと読みたい。
                  ハイキュー!!だと、大菅か及岩が好きです。
                  しっかり者受けに、黒髪攻め&変態紳士攻め。我ながらゆるがない一貫性。
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                    「イナズマクリティカル」上・下 楢山とおる

                    新規開拓でいい本と出会えた!こういうBLを待ってたよー!
                    楢山とおるの「イナズマクリティカル」、すっごくよかった。

                    ぼっちでがり勉の渡と、クラスの人気者の三珠。
                    接点のないまま過ごしていたふたりが、貧乏くじを引き当てて、男同士でペアダンスを踊ることになってしまう。
                    最初は嫌々だったはずなのに、いつも空気だった渡の心のなかに触れ、三珠はどんどん渡が気になっていく。

                    登場人物たちにしっかり血が通っている漫画だ。
                    ひとつひとつの行動に説得力があって、ぐいぐい引き込まれる。
                    本音をぶちまけたあとの手の震え、都合のよすぎる妄想、まっすぐな憧れ、かっこつけたあとのうしろめたさ、好きな子と同じものを持ってるだけで浮き立つ気持ち。糸をたぐるようにして、どうにかつながってたいと願ったこと。
                    たった一言で天国へも地獄へも行ける。三珠と渡の恋は、そういう恋だ。相手の一挙一動が、自分を変えていってしまう。そのおそろしさとまぶしさが、二冊かけてとても丁寧に描かれている。
                    学生時代のつながりって、大人とちがってほんとうに切実だよね。
                    自分をさらけだして誰かと向き合えるのって、十代の特権だ。自分も高校生くらいのころは恥ずかしいことや、悶々とすることがたくさんあったなあ、ってことが思い出されて背中がもぞもぞした。

                    要領よく立ち回る自分に苛立つ三珠に、それは他人を思いやれるやさしさだと伝えた渡。人知れず重ねてきた渡の努力に、ちゃんと気づいてくれていた三珠。
                    そりゃあこんなん、好きになってしまうよなあ。
                    それぞれの欠けた部分を補いあうなかでお互いが惹かれあっていくのが、視線や指先のうごきひとつからも感じ取れた。読んでる間ずっと、きゅんきゅんしっぱなし。

                    恋と同じくらい、主人公たちの成長にも紙面が割かれているのが、定番のBLとは一線を画すところ。渡が胸に抱える空白をなんとかしてやりたくて、葛藤ながらも踏み込んでいく三珠の姿に胸が熱くなった。
                    BLとしても萌えたし、物語としても感動しました。

                    作者さんは四季賞受賞者とのことで、どうりでデビューコミックスでこれだけ描けるはずだわ…。
                    (ちなみにイノウエさんやヤマシタさんも四季賞作家。それを思うと、新人賞をとったところで「プロ」になるのがどれだけ大変か、ということがひしひしとわかる)
                    絵柄自体は表紙を見てのとおり地味なのだけど、はっと惹きつけられる表情や、筋肉の流れを感じさせる身体の動きとか、一枚絵ではわからない「巧さ」が漫画のなかにつまっている。
                    身体のデッサンがしっかりしてるので、期待以上にエロがすばらしかった…!お風呂場でってのがまた切羽詰ってる感にあふれていて、若いっていいわ〜。はじめてなのにがっつきすぎて、あとで後悔する三珠にも萌えた。
                    萌えとエロとストーリーと、三本そろって文句なし!です。

                    WEBで小話をUPする予定もあるようなので、楽しみにしておこうっと。
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